フリックドロップ

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ブランド

.17

評価

80

ジャンル

SFビジュアルノベル

発売日

2009/11/15

HDD

220MB以上

価格

700円

原画

Anemos

メディア

CD-ROM

シナリオ

広瀬凌、kobax

音声

無し

モード

音楽、シナリオ鑑賞

プレイ時間

約23時間

備考

全年齢対象同人ソフト

シナリオ

人とロボットが共存する世界で争う人々。異種というレッテルに恐怖して差別や偏見を生む。こういうテーマって銀河鉄道999からあったよね。<古っ

二つのシナリオが同時進行で交互に入れ替わりながら物語を築いていきます。この物語が互いに交差しながら伏線を回収していくのですが、頻繁に視点が切り替わるので頭がこんがらかります。それでも整合性はきっちり取れています。ピースが徐々に揃っていき綺麗に嵌るザッピングは、ある意味爽快でしたね。

テキストはかなり癖があります。無駄に長い言い回しとグダグダした説明口調は、慣れるまで取っ付き難いかも。それに、ブラック画面に説明文を垂れ流したり、無音進行するシーンが多々あったのが気になりました。ちと味気ないというか、想像力や脳内補完が必要かも。アイタイプのロボットが喋る時に、わざと誤字を入れて表現するとか、馬鹿っぽいロボットらしさが全面に出てますね。天然ボケで上手く場を和ましてくれます。

非現実的なSF設定ですが、思考過程の描写が丁寧で何か考えさせられますなぁ。頭脳戦とか戦闘時の緊迫感はそれなりに伝わってくるんだけど、もっと手に汗握る展開が見たかった気もします。何となくどのキャラも冷静すぎるんだよね。生死がかかってるなら、もっと熱くなるだろうとか思ったり。

小説なら充分な内容なのですが、やはりビジュアルノベルにすると、演出面の弱さが気になりますね。特に戦闘シーンをテキスト表現のみで補うのは無理があります。死生観に対する表現もアッサリしすぎですし。ベタですがドラマチックな号泣シーンとか名台詞が欲しいと思いました。それに、予定調和で意外性が無い結末は、ちと物足りないかな。エピローグで深い余韻を残す、のど越しに残る刺激があれば、もっと評価が上がったと思います。

システム

ツールは吉里吉里。画面全体にテキストが表示されるビジュアルノベル形式。選択肢は無し。動作は特に問題なし。ジョイパッド対応、バックログはホイール対応。スキップは未使用。

グラフィック

イベント絵はありませんが、立ち絵はそこそこ綺麗に処理されています。表情も微妙に変化して独自の質感を醸し出しています。特にアマネやアイカ、幼いキャラが可愛く描かれていますね。本作はヒロインがヒューマノイドなので、無機質な塗りが全面に出ています。良く言えばロボットの特徴を掴んだ個性的な絵ですが、一般的な癖の強いアニメ絵に慣れていると多少違和感を感じるかも。基本的に人間キャラは表情豊かでそこそこ差分があって面白いですが、キョウは差分が少なすぎて無表情w。

純粋なメカといえば、アイタイプロボットのGIX−17型ぐらいしか出てこなかったな。もっといろんなメカが見たかった。背景は同人らしいアッサリした感じ。取り込み画像や手描きが混在して粗さが目立ちますが、最低限の雰囲気は伝わってきます。ムービー等のビジュアル的な演出が皆無で、テキストを補完する要素に乏しいのが少々残念です。

サウンド

落ち着いた曲が多いけどいい感じ。ひっそりと流れるピアノ曲が心地よく癒してくれます。他には「消えない言葉」とか悲しくウルウルさせる曲が印象に残りました。でも、突出してインパクトがある曲は無かったので、戦闘シーンでのメリハリはつけにくいかな。

Hシーン

基本的にエロはありませんが、何となく想像させる表現が微エロいですね。というか、ユウガの見た目(立ち絵)と、言動がシンクロしないんですがw。快楽に溺れてイロハに抜いて貰うとか、なんつーヘタレキャラなんだ! 自家発電で我慢しろっ!(爆) いや、アレはわざと誘いに乗ったよね。策士ここにあり!!

そんなことより、アマネたんとせっくしゅシタイのデスガ<マテ
えろくて、ろり〜なアマネたんに、コブラツイストかけたいです。(ぇ

キャラ

お気に入りは、お馬鹿で天真爛漫な微少女アマネたん。
何でも食いついてくるとこが萌え。

元気燃料補給時にアイカ一本!<ロリばっかじゃんw
個人的には眼鏡っ娘の超人リナさんに、もっとハッピーになって欲しかったです。
真面目なイロハが、ヤキモチを妬いた時も可愛いね。特に、なだらかなバディラインは、ミナヅキフレームの最終進化形に相応しい完成度。原型師GJ(笑)

アイタイプロボットことノンノの性格が陽気すぎて笑える。
超絶鈍感な主人公が微笑ましいというかイライラさせられますね。というかユウガの立ち絵インパクト薄すぎ。主人公なんだから、もっと濃い燃料を投下して欲しかったw。

総評

かなり面白かった。また哲学的な表現がツボった。フリックという隕石が持つ未知のエネルギーを根幹に、プロットを築いた発想の勝利かな。魂の操作とかモラルに抵触するSF成分を織り交ぜて、人とロボットの交流を緻密に描いた筆力は、自然と涙腺を刺激する場面もあるので一見の価値あり。

立ち絵しかなく背景もショボいとか同人らしさは残るけど、琴線に触れるBGMのおかげで物語としては十分な読み応え。これに圧倒的なインパクトが加味されていれば超良作になったかと。綺麗にまとめて後味爽やかって感じだけど、個人的にはもっと余韻が残るスパイスを混入して欲しかった。

でも、俺の中ではアマネたんの可愛さで癒されるロリゲーという認識。
あの身体を張ったボケを生温かく見守るのが楽しい今日この頃。
本作で一番印象に残った名台詞が・・・

ミラクルありがとーっ

・・・だからね。(笑)

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フリックドロップ

シナリオ

システム

CG

音楽

萌え

SF

癒し

ろり

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Update 2010/05/07  Copyright © yowamax