| ブランド | BaseSon | 評価 | ８ |
| ジャンル | 純愛AVG | 動作OS | Win98/Me/2000/XP |
| 発売日 | 2003/04/25 | 価格 | 6800円 |
| HDD容量 | 1.5GB以上 | メディア | DVD-ROM |
| 原画 | 片桐雛太、日陰影次 | BGM | PCM |
| シナリオ | 青山拓也、Ｋ．バッジョ | 音声 | 有り |
| その他 | ＣＧ・音楽・Ｈシーン鑑賞 | プレイ時間 | 約２３時間 |
| 備考 | ＤＬ販売 『ギュッと！』 | ||
| ◆購入の経緯 |
| 以前にＯＮＥ２は買いそびれたので後で出たボイス入りをゲッチュしました。 |
| ◆突撃結果 |
| 萌えゲーではなくシナリオ重視ですが、ボイスを入れたのは成功だと思います。ＯＮＥほどのインパクトや感動はなかったですが丁寧に作られた作品かと。やや無難にまとめすぎて地味な印象を受けましたが…。 |
| ◆あらすじ |
| 主人公の貴島和宏は夏休みの終わりに単身赴任中の父親の元に引っ越してきた。訪れたことのない町、名前も知らなかった学校、誰ひとりとして知り合いのいないクラス。彼はそこで新しい生活を始める。初めてのことばかり。だけど、ありふれたどこにでもある学校生活の中で、思いもしなかったことを経験することになる。人を好きになり、そしてその相手を失うことを。 |
| ◆シナリオ |
| 前作「ＯＮＥ」のテーマだった「永遠の世界」を別視点から描いた純愛物語です。一応、ＯＮＥの世界を継承した続編みたいですが、この物語も結構良く出来ています。何かの約束を果たそうとする儚げな思いがせつなく心に沁みます。幻想のような不可思議な世界が現世に干渉する恐怖や空しさにヒロイン達が苦悩する様子も、痛々しくひしひしと伝わってきます。又、ヒロイン達の儚い運命とは裏腹に、日常生活を通して主人公が徐々に彼女達に惹かれていく過程も上手く描かれていました。自分の想いに気付いてしまった時の戸惑いや、残酷な運命に成す術も無く砕け散った時の衝撃等、激しく揺れ動く心理描写も結構いい感じです。 主人公のわざとらしい奇妙なテンションは違和感がありました。やっぱ、ＯＮＥと比べると萌えとギャグが弱いかなぁとも思ったり。メインヒロインの「奈穂」が意外と地味だったのが残念です。例えば、もっと当事者達の葛藤を精細に描いて感情移入しやすくする等のスパイスが欲しかったところです。「綾芽」シナリオは良かったですね。このシナリオは物語の核心に触れる内容でＯＮＥ２独自の世界観が一番伝わり易いシナリオです。「久遠」は一番の萌えキャラだと思うけど、シナリオのインパクトがちと弱いかなぁ。萌え萌えな展開なのですがあまり心に残らなかったし…。やっぱ、おまけシナリオ的扱いですか？（汗 ただ、永遠の世界に拘りすぎるのもどうかと思います。続編なんだから当然と言えばそれまでなんですが…。出来ればヒロインごとに全く違ったＥＤパターンにして欲しかった。エンディング時のインパクトや爽快感もＯＮＥと比べると今ひとつかと。全体的にまったりした展開が多いですが、各ヒロインごとにシナリオの差別化等、結構工夫されていて中だるみも少なく思ったより飽きなかったです。 決してシナリオは悪くないのですが、地味なイベントが多いのと、あっと驚く仕掛けが無かったのが残念なところです。音楽の良さをシナリオに活かしきれていないのが勿体無いですね。 以下ネタバレ反転 →絶望による現実の拒絶。永遠の世界への扉を開いた代償として自らの存在が忘却される寂しさや不安。ビッグバンの衝撃により一層鮮烈な記憶として刻み込まれる想い。幻想では無く事実に目を向けた時、新たな道が開け現世へと誘う奇跡。これらは、どうしても「ＯＮＥ」とダブり、鮮度の急速な劣化が起きました。続編と言えどＯＮＥと似たようなオチではちと物足りないです。 永遠の世界についてある程度補完されたみたいですが、何故記憶から消えて永遠の世界に逃避してしまうのかとか、現世へ復帰する仕組み等がまだ説明不足かと。これでは脳内をスッキリさせる為に、安易に奇跡と解釈されてしまう危険を伴なうのではないでしょうか？ 永遠に還る時のヒロイン達の虚ろな目が、心の支えだった大切なものを失う悲しみの大きさを如実に表しています。彼女達の抱える不安の洪水を止めたのは、忘れられぬ想いを支えに築き上げた強固な絆だった……と言う純愛系特有のベタな展開は結構好きなんですけどね。← |
| ◆システム |
| オーソドックスなＡＤＶで特に問題は無く安定していました。 既読スキップ速度も問題無し。バックログ表示時に音声を再生可能。 セーブ時の画面ＣＧが保存され、ロード時にサムネイル表示されるのはイイね。 ちと、誤字脱字が目立つのは残念だけど。（汗 あと、音楽鑑賞モードでボーカル入りの曲に歌詞が表示されるのは良かった。 |
| ◆グラフィック |
| ＯＰムービーが無いのが残念。おまけで用意されてるんだから流して欲しかった。 イベントＣＧは鑑賞モードによるとパターン違いを除いて全９６枚。結構綺麗に描かれていて良好です。 背景は教室や自宅の中の絵に荒さが目立ちショボく感じる時がありました。 キャラデザは個性的で癖のある絵です。黒く塗り潰されたおめめは、ちと怖いかも。 立ち絵のパターンも豊富で見ていて楽しいです。目を急に見開く等、画面エフェクトを使った細工もいい感じッス。 |
| ◆サウンド |
| 全３２曲。全体的に作品の雰囲気とマッチしてかなり秀逸。作品の性質上、幻想的で寂しげな曲が多いね。勿論、賑やかで明るい曲等もあり、各シーンごとにきっちりメリハリはつけられていて聴き心地も良いです。続編の特権なのかＯＮＥで使用された曲も３曲ほどアレンジして使われています。どの曲もＯＮＥ２の世界に違和感なく溶け込み盛り上げてくれます。回想シーンや泣きを誘う場面でのオルゴールの使用はデフォ？ 音声も各キャラの個性を上手く表現出来ていて味があって良い感じだね。 はにゅぅ〜、心音のとろけるような舌足らずな萌え声はやみつきになるＹＯ。 やっぱ、萌え度に直接影響するボイスが追加されたのは大きいね。 −お気に入り曲紹介− 「夢幻譜」 ＯＮＥ２の主題歌です。挿入歌としても効果的に使われています。 儚い想いを歌ったかっこいい曲だね。高音の伸びが最高。 この曲を抜きにＯＮＥ２は語れない！ とにかく別格で一番のお気に入り。 「雪のように白く」 ＯＮＥで使用された曲のアレンジ。何だか落ち着くし、何回聴いても飽きません。 久しぶりに聴いたから懐かしいねぇ。これぞＯＮＥって感じの音色。 「夕影」 寂しげな感じが妙に切なく心に沁みる曲。 「永遠の約束」 ＥＤ曲です。地味だけどジブリアニメのＥＤを彷彿させるしっとりした曲。 これを聴くと終ったなって感じがします。 |
| ◆Ｈシーン |
| 各ヒロイン毎に４枚程度と枚数は多めですが、濃度は純愛系標準レベル。 本番のテキストは結構しっかり書かれていますが、萌え度はあまり高くないです。 勿論、チュパ音も有ります。ただ、Ｈまでの展開は早急で唐突すぎるような気が…。 お約束のようにＥＤの直前に無理やり挿入するのも、ちと不自然かも。 しかし、遙先生の巨乳はダイナマイツですな。そそり立つビーチク最高！（爆） エロＣＧも一番多いし…。Σ(ﾟДﾟ;) |
| ◆キャラ （ ）内の数値は萌え度 |
| お気に入りは「久遠」。彼女からはかなりの萌え電波が放出されている模様。 男性も声を入れて欲しかった。クールな親友「及川」が新鮮だっただけに残念。 ■小菅奈穂 ＣＶ：みなみあや (65%) 主人公の面倒をなにかとみてくれる同じクラスのまじめな優等生。 素直で優しい性格の為、よく皆に利用される。時々パニクるとこが萌え♪ 超丁寧な言葉遣いで礼儀正しいけど少し天然ボケ入ってるかも。(^^; ■望月綾芽 ＣＶ：青山ゆかり (60%) 物静かでミステリアスな少女。他人を拒絶するように無愛想な態度を取る。 無口で無表情。クールなところが綾波レイ風味？ ■芹沢心音 ＣＶ：乃田あす実 (70%) 無邪気で純真だが、どこか寂しげな目をしているお嬢様風味の女の子。 主人公のことを「お兄ちゃん」と言って慕ってくれる。妹キャラ強し！ ■香咲乃逢 ＣＶ：草柳順子 (70%) 走ることが大好きな後輩の女の子。天真爛漫でいつも元気いっぱい。 ちびっ娘風味で自分のことをボクと呼ぶ。直ぐにトリップする癖が…。 ■麻生久遠 ＣＶ：北都南 (70%) 生意気だけど無邪気で明るいピアニストを目指すハイテンション少女。 遙先生にピアノを教わるのが日課。俺にも萌えチョップ攻撃してくれ！（爆） ■深月 遙 ＣＶ：西田こむぎ (60%) 主人公の副担任で巨乳の音楽教師。茶目っ気のある性格が生徒に人気。 一見、癒し系ナイスバディの大人のおねいさん風味だけど、実は魔性の女？ |
| ◆総評 |
| ＯＮＥの続編的扱いで、あの世界を踏襲しながら不明な点を別視点から分かりやすく補完した作品に仕上がっています。ただ、以前プレイしたＯＮＥの結末が頭に残っている為に先が読めてしまうんですよね。これでは、面白さや新鮮さが半減してしまうのは否めません。多分、ＯＮＥは未プレイの方がより新鮮に楽しめると思います。 この作品単体のパフォーマンスを考えた場合、バランス良く丁寧に描かれたシナリオや秀逸な音楽等は、十分評価出来る内容で良作の条件とマッチします。どんなゲームでも続編をリリースすると前作と比較されます。そして前作以上の何かが盛り込まれていることが評価のポイントとなるのです。そんなリスクを負いながらもＯＮＥの世界に固執した執念は凄いですが、如何せんシナリオが優等生特有の直球勝負なんですよね。もう少し変化球を使っても良かったかも。 キャラのインパクト、ギャグ、萌えが弱いですが、心地良く音楽を堪能出来る一本。 感動要素はあるけど泣きゲーではないです。地味だけど純愛系としては及第点。 （Javaを無効にしていると表示できません）  +++update：2003/07/19+++ |
| シナリオ | システム | ＣＧ | 音楽 | 萌え | エロ |
|---|---|---|---|---|---|
| ７５ | ８５ | ７５ | ８５ | ７０ | ６０ |
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