魔女アリサの物語

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ブランド

さーくる『つきのわっか』

評価

75

ジャンル

幸福魔女の感動系ADV

発売日

2010/08/01

HDD

1.3GB以上

価格

2000円

原画

メディア

DVD-ROM

シナリオ

音声

有り

モード

CG、音楽、シーン鑑賞

プレイ時間

約8時間

備考

全年齢対象同人ソフト。  DL販売 『ギュッと!』

シナリオ

ほのぼのメルヘン・ファンタジー? まず、頭の中をお花畑に改変してプレイしましょう。(笑)
果たして君は、この妄想ポエム調の不思議なテキスト垂れ流し進行に、シンクロできるか?

魔女の街での愉快な日常を描いた心温まる物語。個性的な魔女っ娘達と過ごす、ほのぼの感がグッド。この雰囲気は「とらハ」とか「はぴぶり」の再来かも…と一瞬思ったけど妄想でしたw。まぁ、ドタバタコメディ展開は普通に面白かったし、仲間の絆を繋ぎとめようと奮闘するアリサにちょっぴり感動します。でも、かなり変人で空回りですのう。何でも偽善者ぶる自分勝手な脳天気さにイライラさせられる始末。思考放棄に思えるけど、本人には悪気がないんだな。天然の感性が救いか。

失敗ばかりするアリサは罪悪感に押しつぶされ、ちょっとしたことでパニックを起こします。辛いことから現実逃避して、何でも「楽しいが一番」と妄想するメルヘン娘ですから、危ういバランスの中で正気を保っている感じです。そんな頭が幸福すぎる娘も仲間と触れ合い助けられながら、ハッピーエンドで少しは癒されたのかな。たとえ痛い偽善であっても、笑顔という無垢な贈り物はみんなに届いたのでは?

お約束どおり終盤にシリアスな山場があります。優しい音色を奏でる怒涛のヴォーカル曲にのせて、次々と救われていくヒロイン達。いわば、同人版魔女宅。泣きゲーの定石を踏襲した展開。優しさに溢れた笑顔、そこに愛はあるのかい? まぁ、寂しさを笑顔で誤魔化しながら生きるのもアリさw。

ただ、アリサの辛い過去を敢えてぼかしたのは、書き手の優しさなんだろうか? 分かり合いたいけど、一般人は特殊な妄想力を有してないのよ。その点を踏まえて欲しかったな、この物語のテーマに反するけど、笑顔の裏にあるドス黒く痛々しい描写を挿入したら、今よりはリアリティが増したと思う。鬱のインパクトって強烈だから…。確かに「楽しいが一番」だが、他に主張はないのかい? 読み物としてはもっと深く掘り下げて欲しかったな。

サブシナリオ「魔女達の飛行大会」も、ドタバタコメディで面白かった。しかも、おまけシナリオも手抜きなしで結構笑えるので是非とも読破しましょう。

システム

基本は一本道のオーソドックスなADV? 本編の選択肢は2箇所あるが全く意味がない。イベント発生用の簡単な移動マップもあるけど攻略性はない。ツールはYU−RIS。結構サクサク動くので普通に使うには大した問題はない。ただ、1クリックでメッセージ消去できないのは減点。豊富なCGを堪能するには煩わしさを排除した快適システムが望ましいのよ。バックログはホイール対応で音声再生可。

あと、確か本編以外のシナリオで、シナリオ進行度が右下に%で表示されるのは、分かりやすくて良かった。CG鑑賞モードはサクサク動いて快適だけど、作曲者のコメントはCG鑑賞画面では無く、音楽鑑賞モード再生中に見れるようにして欲しかった。

グラフィック

鑑賞モードでは差分抜きで140枚。一枚絵を紙芝居風に見せていく手法。立ち絵もあるが一枚絵の方が圧倒的に多い。minoriみたいな感じ・・・っていうのは褒めすぎかな。イベント絵総数450枚以上(差分含む)って謳い文句は伊達じゃない。大量のCGが用意されていて飽きない。

イベント絵に統一性はなくクオリティもバラバラ。あれだけ大量のイラストレーターが協力してるんだから、統一なんて不可能だろうけど、思ったより違和感が無かったのは驚き。色々な種類の絵を見れる鮮度の方が上回った感じ。まぁ、同人だから許されるってのもあるけど。中には商業でも見かけない緻密に描き込んだ神絵もある。特に油絵のような塗りに温もりを感じるね。

アリサも無乳だったり巨乳だったり変幻自在。いや、別人に見えても脳内補正してください。
ん〜、雰囲気は伝わるけど、ちょっと苦しいかも。(苦笑)

おっとりした小さな眼鏡っ娘のティスベーとか、ぷに萌え絵もありますね。
頭を押し付けて、エレノアの胸をモミモミするライオンが羨ましい<マテ
骸骨が普通に溶け込んでる時点で違和感を感じるべきだけど…。
あと、触手プレイのCGが欲しかった。この際、半裸で許すから。(ぉ

サウンド

全80曲。その内、ヴォーカル曲が40曲以上。でも、これ全部が作品中に使われたのか把握できない。全体的に賑やかで明るい民俗音楽系から、ロックやラップ、幻想的な曲等、幅広いジャンルを揃えて良い感じです。

──お気に入りの曲──
Pumpkins Heart
テーマソング。ミディアムテンポでヴォーカルの甘い声がいい。

Absolute
ティスベーのイメージソング。シンプルなスローバラード。澄んだ声がいい。

Premier−アナタへ捧ぐプリエーレ−
しっとりと切ないバラード。悲しい雰囲気を幻想的に彩る曲。

Witch
これはBGMだけど、久石譲を彷彿させるオーケストラ風の壮大な曲。

ボイスは上手。でも、キャラごとのボイス音量が違いすぎる。BGMとのバランスもあるので綺麗にボイス音量を調整するのは至難の業。録音レベルがバラバラなのは、BGMやヴォーカル曲にも言えるけど、やっぱそのまま使ってんだろうね。小回りがききにくいのは、やっつけ仕事の賜物かw。特に小さな声のエレノアやティスが聞き取りにくかった。逆にビィビィは声が大きくてうるさいぐらい。男性キャラの演技はわざとらしくて大げさすぎる。特にピエロのダミ声はウザい。あと、嘔吐シーンでのゲロゲロ音声は笑った。カエルかよw。

キャラ

お気に入りはクールなブリジット。素直になれないツンデレのブリちゃんは萌える。キャラ立ち良好。メインはおろかサブキャラまで個性的。不思議ちゃん100%。妖艶な包帯女「ジュリアン」はエロすぎだろ。殆ど半裸状態。エピローグのCGは包帯の隙間からビーチクはみ出(ry
うさちゃん魔女っ娘サキたん萌え〜♪ おいらのニンジンあげちゃうよw。

総評

300人超のクリエイターの結晶が開花した良作。笑いと涙の混じった心地良い感動を味わえました。あとがきにも書かれていた「笑い合いたい」という、ピュアな想いが溢れています。商業と比べると粗が目立つけど、最後のおまけシナリオまでも飽きずにサクッと楽しめたのは好印象。まぁ、若干褒め殺し気味ですが。(爆)

田舎の景色と音楽がグッド。しかも、怪しげで新鮮な独自ポエム標準装備。CG集とか絵本を読む感じのサクサク進行が良かったな。従来の常識の斜め上を行くごった煮三昧。薄味は身体に良いみたいだけど、ゴミ箱さんこんにちわ♪…とか、かぼちゃスパイスだけで食指が動くかどうか…。若干、特殊電波に周波数を合わせるのに苦労するかも。でも、明るい話題が無いこのご時世なら、笑顔のハッピーエンドが一番だな。後味爽やかだしね。

メルヘン万歳! 偽善上等!! もう、何でもアリさw。

現在、サークルHPが消失してるみたいだが、何かの呪いにかかったのか?
早く御祓いして復活して欲しいものです。つか、キャラ紹介を見たかったのに…(汗

世の中、笑顔で丸く収まるなら、みんながハッピーになれるね。
本当に笑い合える幸福を実感できるのかい? いや、人はそう簡単にわかりあえねぇ。
とにかく、お花畑に身をまかせましょう。最後にイミフな言霊を差し上げます。

楽しいが一番ですよ!?(ぇ

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魔女アリサの物語

シナリオ

システム

CG

音楽

萌え

癒し

笑い

感動

70

70

80

80

70

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70

75



Update 2010/10/13  Copyright © yowamax