CHAOS;HEAD(カオスヘッド)

> HOME


ブランド

Nitroplus

評価

75

ジャンル

妄想科学NVL

発売日

2008/04/25

HDD

1.5GB以上

価格

8800円

原画

松尾ゆきひろ

メディア

DVD-ROM

シナリオ

林直孝

音声

有り

モード

CG、音楽鑑賞

プレイ時間

約20時間

備考

全年齢対象(15歳以上推奨)  DL販売 『ギュッと!』

あらすじ

コンテナハウスで大量の美少女フィギュアに囲まれながら生活する、引きこもり一歩手前の高校2年生、西條拓巳。彼が住む渋谷では、ニュージェネと呼ばれる連続猟奇殺人事件が発生し、ネットやテレビを日々騒がせていた。ある日、いつものようにチャットをしている拓巳の前に、『将軍』と名乗る人物が現れる。彼が発言したURLのリンク先にあったものは次のニュージェネ事件を予言するようなグロ画像だった。さらに、翌日、拓巳は、予言された通りの殺され方をした、凄惨な事件現場に遭遇する。拓巳の平穏な日々に猟奇事件の影が忍び寄っていた。

シナリオ

妄想が鍵となるSFサイコサスペンス。自殺とか残虐な猟奇殺人とか全体的にシリアスでホラー要素が多い。拓巳の妄想によるネガティブな暴走によって、頭の中をごちゃごちゃにかき回されるが、周りのキャラ達の力で事件は徐々に紐解かれていく。そして、真犯人が・・・よくある狂気設定だが、途中で止められない中毒性はあるね。

自分の存在が実感できずに疑心暗鬼に陥り、ネガティブ妄想をして引き篭もる主人公。だが、それがいい。基本的に妄想以外は一本道。スッキリせず後味の悪いエンディングを除けば、全体的に物語構成はかなり洗練されている。サスペンスらしく複数張られた伏線や、妄想で思考を惑わせることによって、現実と非現実の境界線を曖昧にしている。それによって物語に深みを与え、先が気になるように洗脳される。

超ご都合主義な演出てんこ盛り。とにかく妄想を現実にするというSF設定は面白かった。そして、その伝家の宝刀を使って、さまざまな非現実シチュエーションを楽しめるのは斬新。主人公がキモオタでヘタレだからこそ活きてくるネチネチしたインパクトは強烈。個人的はハーレムEDとか、すっきりしたハッピーエンドが見たかった気もする。(ぇ

ただ、ニトロ作品にしては、バトルシーンがいまいち燃焼不足かな。ラストバトルとかで、もっと燃えシーンを挿入してくるかと思ったが少々肩透かし。せっかく魅力的なヒロインを多数用意しているのだから、彼女達をもっと活躍させるべきだったのでは?

システム

不安定で激重。ちょっと負荷のかかる演出が入ると即座にエラーメッセージが出て強制終了。はっきり言ってうちの貧弱な環境ではストレス溜まりまくり。妄想中はスロー再生になって極端に重くなる。かなりのマシンスペックが必要かと。それに、ロード時間も遅くてイライラする。MMORPGの画面なんか再現せんでもいいから、もっと軽くしろと小一時間(ry

映画のようなワイドスクリーン表示。うちの環境ではフルスクリーン表示でプレイするとムービー再生で固まったので、仕方なくウインドウ表示でプレイ。チャット画面を忠実に再現し、2ch用語を徹底させることによってキモさ増幅。チャット中の言動とか真性のオタク臭が充満して笑える。

ちょっと異色なのは妄想トリガーというシステム。これは普通の選択肢ではなく、ある場面にくると効果音と画面上部が光って知らせてくれるもの。ポジティブかネガティブ、どちらかの妄想を選択できる。妄想の自由度を与える狙いがあるんだろうけど、既読スキップ中にスルーされるのはNG。操作性を考慮すると普通の選択肢でも良かったように思う。

画面上で用語解説が見れる親切設計。プレイ中はあまり使わなかったけど、後から参照すると勉強になるかも。音楽鑑賞モードは表示された曲名を直接選択できないのが不便。既読スキップ速度は高速。バックログはホイール対応で音声再生可。起動ディスク必要。

グラフィック

鑑賞モードによるとイベントCGは差分込みで173枚。質は良好。画面演出が凝ってるね。ピンポイントで挿入されるアニメもいい味出してる。だが重いw。背景は写真のようにリアルで綺麗。でも、何だか無機質で味気なさが残る。腕が切断されたり、妄想によって狂っていくグロ画像もあるけど、嘔吐するぐらい強烈な物は無いので安心。キャラデザは萌え度こそ控え目だが好みの絵柄。立ち絵は目パチ口パク装備でコロコロ変化するので楽しい。

サウンド

全30曲。その内ヴォーカル入りは5曲。EVEシリーズみたいに、サイコサスペンスらしいダーク系の曲がいい味出してる。何気にヴォーカル曲は良質だが他のBGMは印象に残り難い。

ボイスはアニメでも活躍する豪華声優陣を起用する万全の体制で無問題。特に拓巳を演じた吉野裕行さんのシンクロ率は計測不能で驚愕するしかない。あの、どもった喋り方や自然にオタク臭を垂れ流すインパクトは絶大。ウザかったらボイスをOFFにする手もあるけどお勧めしない。キモオタ&ヘタレキャラのネガティブ思考にストレス溜まりまくりのリスクを抱えてでも、この世界にシンクロしたい勇者なら堪能すべきかも。(笑)

──ヴォーカル曲──
Find the blue」 歌:いとうかなこ
OPテーマ。めっちゃかっこいいノリノリのロック。カオスヘッドを象徴する魂の叫び。

Desire Blue sky」 歌:いとうかなこ
EDテーマ。テクノポップ調の曲。コンピューターサウンドっぽい効果音がナイス。

クライ 」 歌:いとうかなこ
挿入歌。 しっとりしたスローバラード。

グラジオール」 歌:榊原ゆい
EDテーマ。 ダーク系の異色曲。

罪過に契約の血を 」 歌:榊原ゆい
挿入歌。 劇中でFESが歌う曲。ミステリアスで神聖な旋律が新鮮。アカペラVerもグッド。

Hシーン

エロCGは無し。ただ、妄想がエロ方面に偏るのでエッチなテキスト描写はある。キスシーンのチュパ音とか妙にリアルだしね。この妄想シーンにエロCGを挿入したら、違和感無くエロゲーとして販売できるような気がする。

せ、せ、星来たん・・・ぱ、パンツ、見えてるよ。(;´Д`)ハァハァ

キャラ

主人公の拓巳はコンテナハウスで引きこもるオタク。三次元に興味がなく、学校では空気みたいに存在感無し。キモオタ、ヘタレ、鬱入り変態妄想と三拍子揃う超人。はやく、ニ次元の星来たんに癒して貰いなよ。ぼけなす☆彡

咲畑梨深(さきはた りみ) CV:喜多村英梨 (70%)
拓巳に対して優しく気さくな笑顔を向けてくる謎の少女。∠(^0^*)ビシィッ!

蒼井セナ(あおい せな) CV:生天目仁美 (50%)
毎日のように渋谷の街を徘徊しているクールな少女。

楠 優愛(くすのき ゆあ) CV:たかはし智秋 (50%)
誰にでも優しく年下に対しても敬語を使う眼鏡っ娘。

折原 梢(おりはら こずえ) CV:辻あゆみ (60%)
オドオドした性格の電波系ドジっ娘。愛称:こずぴぃ

岸本あやせ(きしもと あやせ) CV:榊原ゆい (60%)
人気バンドFESのボーカル。淡々とした口調のクール少女。

西條七海(にしじょう ななみ) CV:宮崎羽衣 (70%)
拓巳のことを「おにぃ」と呼ぶ生意気な妹。いつもキレて捨て台詞を吐いていくが、裏で兄を心配する健気さが萌える。

総評

話は面白かった。演出も凝っていてマジ嵌った。でも、システムが糞すぎ。要はマシンスペック次第か。やっぱ吉野裕行さんは神だね。あのストレスを極限まで増幅させる圧倒的なインパクトこそ本作の燃料。まさに挙動不審で妄想好きなオタクを演じさせたら右に出る者なし。
それと、梨深と七海と星来たんは俺の嫁。(笑)

(JavaScript有効時)

CHAOS;HEAD

シナリオ

システム

CG

音楽

萌え

燃え

妄想

75

50

80

75

70

70

80

80



Update 2008/06/22  Copyright © yowamax