ブランド | FlyingShine | 評価 | 8 |
ジャンル | 学園青春ADV | 動作OS | Win98/2000/Me/XP |
発売日 | 2003/09/26 | 価格 | 8800円 |
HDD容量 | 約900MB(フルインストール) | メディア | CD-ROM×2 |
原画 | 松竜 | BGM | PCM |
シナリオ | 田中ロミオ | 音声 | 有り |
モード | CG,音楽、Hシーン鑑賞 | プレイ時間 | 約20時間 |
◆はじめに |
巷でめっちゃ評判が良かったのでチェックしてました。しかも、「加奈」や「家族計画」を作った方がシナリオ担当らしいので超期待して突撃。 |
◆突撃結果 |
みんな下ネタギャグで中毒れ〜♪(爆) 古典的で寒いギャグのオンパレードだけど、笑えたから良し。シナリオも及第点は超えたかと。 |
◆あらすじ |
自らの手で送信装置を組み立ててラジオ放送する。それは夏休みの放送部としての「部活」であった。だが、初夏の合宿から戻ってきて以来、放送部員たちの結束はバラバラで、個々のレベルにおいても崩れかかっていた。崩壊寸前の放送部に巻き起こる様々な対立。そして和解。バラバラだった部員たちの心は、少しずつ寄り添っていく。そして夏休み最終日に送信装置が完成し、メッセージを乗せて世界へと…。 |
◆シナリオ |
狂気の世界に侵食された主人公とヒロイン達との恋愛を描いた電波系学園物語。何度も繰り返すうちに徐々に謎が解明されていくシナリオにも結構嵌りましたが、やはり特筆すべきは主人公のハイテンションなぶっ壊れギャグに尽きるかと。ヒロイン達の無防備で壊れやすい心の壁と繊細な精神構造を、一撃必殺の暗殺拳「カラデ」で跡形も無く粉砕してくれます。(笑) 基本はシリアスですがダーク色がそれほど濃くないのは、身体を張った妄想ギャグで完全に中和してるからでしょうね。(爆 偽りと裏切りで満ちた世界。気持ちのすれ違いによる損失。心に傷を負った少年少女たちが交流することによって他人を理解する心を養っていく。思春期の壊れやすく不安定な感情を、恋愛を通じて描いた適度に痛く心に沁みる救済物語。一見すると単純な概要に感じますが、その世界観は難解で結構考えさせられます。作者はこの物語を通じて、今を生きる人々へエールを送ると共に、拡散した個々同士の絆を繋げることによって、混沌とした世の中の変革を訴えているような気がします。 ただ、哲学的で難解な文章が多いので結構読み難いかも。つか、無駄な文章が多い気がする。不必要に小難しい言葉使うのヤメレ!(汗 まぁ、あの意味不明な用語解説で笑いをとるのもこのゲームの持ち味なんだけど。でも、おバカなギャグとシリアスな世界観の融合に重点を置いた為に、各キャラごとの個性が希薄になり、少々感情移入し難くい作りになっているのは残念。 主人公及び各ヒロイン達の心情描写もアッサリしていていまいち物足りないです。個人的に「加奈」や「家族計画」で見せた強烈に心を揺さぶる人間ドラマを期待していただけに、少々肩透かしを食らった感じです。何はともあれ、メッセージ性の強い作品なので、お気楽に楽しめる作品とは言えません。そのメッセージの受け止め方次第で本作の評価も分かれるのではないでしょうか。 |
◆システム |
オーソドックスなADVです。既読スキップは高速ですが、既読部分でスキップしてくれない箇所が多数ありました。重複テキストが多いだけに、何度も同じ文章を読まされるのは勘弁して欲しいです。このダレる作りは減点です。(w 読み返し機能はマウスホイール対応で音声の再生も可能。ただ、音声の再生はメニュー内のアイコンをクリックするタイプなので、ちょっとめんどくさいかも。選択肢にカーソルを持っていくと、下線が付くんだけど、これが背景色とかぶって分かり難い。もっとはっきり分かる色にして欲しかった。 |
◆グラフィック |
鑑賞モードによるとイベントCGはパターン違いを除いて84枚。その内エッチCGは18枚。テキスト量が多いだけに、ちょっと物足りない気がします。全体的に目に優しい?淡い色使いが目立ち、あっさりしているように見えますが、作品の雰囲気とはマッチしていたと思います。ただ、絵が地味に感じる影響からなのか、キャラ萌えは控えめで各キャラ共、印象が残り難い気がします。まぁ、主人公は別格ですが…。 何気にヒロイン達の憂いを帯びた表情にどこか危うさを感じさせられます。何故かミキミキの顔だけが妙に少女漫画チックに感じたり…。ギャグパートでは、デフォルメされた絵が出てきたりして笑いを後押ししてくれます。つか、ツッコミすぎやっちゅうの。まるで某ジョジョの世界。お約束のパンチィの見せ方はナイスです。フェチ度は高いかも。 OPムービーは、爽やかな風に揺られて寝てしまいそうなシンプルな出来です。まぁ、このゲームに似合ってますが、ちょっと地味だなぁと思ったり。 |
◆サウンド |
全26曲。その内ボーカル入りは1曲。全体的に哀愁があると言うのかシリアスで冷たい世界とマッチした無難な出来です。青春ソングっぽいピアノ中心の綺麗な音色が多いですね。ドタバタ系のBGMも寒いギャグとマッチ。(笑 −ボーカル曲紹介− ・CROSSING(歌:Marica)…EDテーマ。しっとりした幻想的な感じの曲。 |
◆Hシーン |
テキストに関しては普通の純愛系と比べると結構丁寧で濃いめです。ただ、萌え度が低く、説明文がやたら長くてダレました。絵はそれほどエロくないんですが、怪しげな色使いでインモラルっぽい雰囲気は出ていました。特に、監禁プレイが病み付きに…。つか、貞操帯はどうなったの? まさか棒で突き破った?(滝汗) まぁ、マナマナとは勝負にならんけど。(謎 |
◆キャラ ( )内の数値は萌え度 |
エロ大王こと主人公「太一」のインパクトは強烈。つか、濃ゆすぎ!! 寒いギャグ連発してセクハラしまくり。我が道を行くぶっ壊れ方は笑えるYO。 ヒロイン達と他のサブキャラの個性はやや地味かな。 ぶっちゃけ太一の一人勝ち。これもシナリオ重視の代償なのか…。(w お気に入りは「はい、ミキぽんです♪」。あの無邪気な挨拶が好き。 ■支倉曜子 CV:児玉さとみ (55%) 太一の姉的存在で超人的な万能人間。性格は冷たく無表情。 神出鬼没だが太一のピンチになると姿を見せる。もっとお仕置きして〜♪(ぇ ■宮澄美里 CV:鳩野比奈 (65%) 放送部部長。愛称は「みみ先輩」。性格は穏和。のんびりとした敬語で話す。 太一のことを「ぺけくん」と呼ぶ。久しぶりのポンコツ眼鏡ッ娘でつ。(´ー`) 個人的には眼鏡幼女の遊紗タンの方を食べ…ゴフォゴフォ(以下検閲削除) ■佐倉 霧 CV:中瀬ひな (60%) 大人しく無口で人見知りをする。時に苛烈な言葉を吐くが実は傷つきやすい。 心の傷を埋めて飼い馴らすのは一苦労。(汗 ■桐原 冬子 CV:楠 鈴音 (65%) 甘やかされて育った高飛車なお嬢様。 じゃじゃ馬を調教するのもエロゲーの醍醐味。<マテ ■山辺 美希 CV:榎津 まお (70%) 佐倉霧の相方。華奢なバディをもつ脳天気な美少女。 「はい、ミキミキです♪」…いぢり萌えキャラキタ━━━(・∀・)━━━!! |
◆総評 |
世界観はシリアスだけど、主人公の自慰的ドタバタコメディのインパクトが強烈。シナリオ重視派や、ぶっ壊れシモネタ&セクハラギャグで笑い転げたい人にお勧め。あの変態チックでツボを押さえたテキストセンスは貴重かも。個人的にインモラルな世界は好きなんだけど、萌え要素が弱いのと、シナリオの練り込み及び説明不足で満腹まではいかない。感動と余韻を高める為に最後にもう一押し欲しいところ。 良作なのは確かだけど、こう言うループシナリオでは「YU−NO」と「腐り姫」のインパクトが絶大なだけに、同種の味付けで新たな美味を作るのは難しいかと。いつの日か「YU−NO」の強固な障壁を崩す作品が誕生する瞬間を見てみたいものです。 (Javaを無効にしていると表示できません) +++update:2004/01/22+++ |
シナリオ | システム | CG | 音楽 | エロ | 萌え | ギャグ |
---|---|---|---|---|---|---|
80 | 70 | 75 | 75 | 65 | 65 | 85 |