FifteenHounds-フィフティーン・ハウンズ-

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シナリオ

シリアスなバトルものです。ＳＦ要素てんこ盛りで未来の武器使いまくりッス。しかも、死ぬまで殺しあうバトルロワイアル状態なんですよ。ちと、猟奇ファンタジー入ってるかな。騙し合いや駆け引きも中毒性がありますね。先が見たくて途中で止められない感じです。謎が盛りだくさんで犯人探しとかサスペンス的な楽しさがあります。複雑に絡みあってるのに綺麗に伏線回収されるところも上手いです。このホラーミステリー風の仕掛けがめっちゃ嵌りました。

エンディングを見るたびに謎が明かされていき、徐々に事件の真相に迫っていきます。各エンディングでの謎を残す終わり方がサスペンスぽくって、ある意味ドラマチックです。でも、後味の悪いエンディングが多いです。私は残念でしたが鬱ゲー好きには堪らんでしょうね。殺し合いがメインだから全員がハッピーエンドの結末は無理でしょうが、せめて一つぐらいは救われてスッキリする希望が持てるエンディングを見たかったな。まぁ、萌えゲー廃人の戯言ですけどね。

主役は未来の変態超人達です。主人公は凡人で脇役に徹しています。直接戦闘に関与しないので、燃えの臨場感は弱いですね。それに、この主人公ってあんまり美形に見えないんだわ。受け身が基本のヘタレ主人公上等！！鬱ゲーマーの真髄を見せてやるぜっ！！　
・・・・・・
・・・
早くサイヤ人に変身してください。＜無理

本作は主人公視点で固定するのではなく、各キャラごとに視点切り替えがあるのですが、基本的に読み手は第三視点で超人達の戦闘を傍観してる感じ。だから感情移入しにくいし、個々の心理描写も希薄になりがちですね。戦闘シーンは、ある程度派手なビジュアル演出でカバー出来るのですが、どうしても危機迫る緊迫感等はテキスト表現が重要になってくるので、心情表現の上手い燃えゲー等と比較すると見劣りしてしまいます。これはキャラが多すぎることも要因ではあるのですが…。

ぶっちゃけ、人間関係が複雑で分かりにくいんですよ。回想シーンを多めに入れて、もっと掘り下げて説明して欲しかったですね。

シリアスが続くかと思えば、いきなりコメディモード突入したり、戦闘時以外のキャラ達の絡みが楽しいです。あの変態色に染まった馬鹿げた会話は病み付きになりそうです。ゲーマーの漢心を読みきった中二病的選択肢も面白いですね。ぶっちゃけ何度も引っかかって自爆しましたが何か？（汗）　いや、俺はあの作品の雰囲気をぶち壊す面白解説が見たかっただけさｗ。（泣）　そう・・・

お花畑を見てこそ漢（オトコ）！！

・・・って、バッドエンドに引き寄せられる俺は真性のアフォですか？

システム

ツールにNscripterを使ったビジュアルノベル風ＡＤＶ。エンディングを見る度に選択肢が増殖していくので、選択肢の数は結構多いです。ＣＧ回収が作業化して大変だったり。まぁ、面白いからいいですけど。

まず、テキストに慣れるまで誰が喋ってるのか分かりにくいです。キャラによってテキストの色を変えて欲しいところですが、この表示形式では無理なのかな。それと、テキストを最速表示にしてもウェイトが入って、ワンテンポ遅れて表示されるのが気になりました。

あと、いきなりタイトル画面に強制送還される、鵺みたいに強烈なバグが潜んでいます。しかも、エラーメッセージが全く出ないので何のエラーか不明です。プレイ中に拒否権無くタイトル画面に切り替わる、放置プレイはヤル気が減退しますね。よく、仏の顔も三度までと言いますが、この現象でコンプまでに３０回ぐらい撃沈しているので無視できません。いくら忍耐強い私でもフルボッコは勘弁して欲しいです。これを放置するのはダメでしょうｗ。

・・・と思っていたら、どうやら原因が判明したそうです。起動直後にクリックしてメニューを表示すると、回避されるみたいです。要はサークルやタイトルのロゴを飛ばせばＯＫらしい。スクリプトのミスと言うことで修正データがアップされると思います。これは当てた方が無難でしょうね。

それと、右クリックで表示されるメニュー画面は使い難いですね。例えば、既読スキップを発動させるのに、右クリック２回でサブメニューを表示させて、左クリックで「READ」を選択して、そこで表示されたメニューから「既読スキップ」を選ぶとか無駄が多いです。個人的にはキーボードでショートカットが理想です。バックログもホイール対応で一発起動にして欲しかったですね。

何気にフラグがシビアで既読スキップの効きが悪い為に、重複テキストをクリックする作業が多発します。これも結構ストレスが溜まるものでして、ＣＴＲＬキーの強制スキップを多用しました。

エンディングで流れるスタッフロールをスキップできない仕様は、いぢめですか？　本作は繰り返しプレイが必須なので毎回垂れ流されるのは鬱陶しいです。テキストでは、「一歩通行」とか誤字もチラホラ見かけますが、脳内補完して気にしない方向で。

グラフィック

鑑賞モードでは差分込みで１２３枚。渋めのデザインや彩色で結構個性的です。質も高くて燃えゲーにあってますね。火炎放射とか未知の爆薬で対象物を破壊する等、ハリウッドのＳＦ映画を彷彿させる演出も一見の価値ありです。既に同人レベルを超越して変態の域に達しています。雨や桜が舞う演出も良かったですね。

背景は写真を取り込んで加工したように見えますが、上手く処理されていて違和感はないです。特に綺麗な海の風景写真が良かったです。勿論、手描きの絵もあってそれも自然に挿入されていてグッドです。それと、全年齢版にもかかわらず、首狩り殺人とか容赦の無い流血描写で突貫する、同人ならではの荒業がステキです。でも、切断面はドス黒い色で緩和されてるので安心・・・って北斗の拳かよｗ。

たまに挿入されるカットインＣＧも、演出を盛り上げてイイ味出してました。それに、真面目な表情の合間に挿入される、砕けたデフォルメ絵が笑えます。

キャラデザはどれも濃いですね。萌えスパイスは薄めですが香ばしいです。つか、変態超人が増殖するのは燃えゲーの王道ですか？　でも、イベント絵によってかなりキャラの雰囲気は変わりますね。立ち絵と比べると違和感があったり。これは絵師さん分業体制の副産物でしょうか。いまいち安定してませんね。

一風変わった小細工として、タイトルメニュー画面でムービーが流されています。こういう演出は初めて見たので新鮮でした。ＯＰムービーは主題歌とマッチしてるし、流れるタイミングもＧＪ。

サウンド

全４４曲。豊富な曲数で見事に演出を盛り上げてくれます。鑑賞モードで各曲ごとに異なる挿絵が表示されるのもイイ感じ。全体的に、もの悲しい曲が死の描写にマッチしていますね。ジュピターのアレンジ曲「自縛の海」や、ピアノの旋律が心地良い「悲しみを統べる花」がお気に入り。ラスボス登場シーンで流れる曲とか、おどろおどろしいホラー系の曲も良かったです。

──ヴォーカル曲──
「VAMPIRE」 歌：ALICE
ＯＰテーマ。思わずサビのフレーズを口ずさんでしまう。綺麗な声の余韻が残る良曲。

「雪景色」 歌：ALICE
ＥＤテーマ。もの悲しいミステリアスな良曲。運命に翻弄された戦士達の哀愁が漂う。

Ｈシーン

「eden*」のようにエロ補完の追加ディスクは販売されるのでしょうか？＜マテ
全年齢なので直接のエロ描写は無いですが、パンテイとか半裸とかチラリズム系脳内補完、ｂｙ変態寸止めっぽいのがありますね。（意味不明）　この主人公セクハラ大王に豹変するしｗ。

犬チックな眼鏡っ娘とのラブラブシーンはありません。悪しからずｗ。
瑠璃香のオッパイ鷲掴みとか、これエロゲーですか？（笑）

えっと、暴言連発ハイテンションぶっ飛び乙姫は・・・
序盤から足コキ装備ですね・・・って焦らしプレイですか？
はいはい、もっこりでオアズケですね。
・・・って、イクまで擦れや、この濡れ濡れ小娘がぁっ！！（汗のことダヨ）

はい、どうぞ・・・ｏｒｚ
ん？・・・まさかコレ、さぶの時代キトァ〜っ！？

漢（オトコ）なら長谷川のケツを掘れ！（爆

つーか、犬耳ヤンキーメイドにもっと御奉仕させろ！＜をぃ
クリ●●ス萌え♪　あの、惚けた表情がエロい。
発育途上で破廉恥な貧乳体型も堪らんです。（何）

大和クンのもっこり疑惑とか、ふたなり風味な怪奇現象も味わえる。
まさか、あれはディ○ドーって言うオチじゃ・・・ないですよね？
ショタ属性のおにんにんのオヤツは、世界サイズで決まりだね。＜違

左京たんは・・・え、えっ、え〜っ！？ちっぱい万歳！！（ぼそっ）

炉のバイキング・フルコース？

キャラ

お気に入りは「暦」かな。あの癒し系の微笑みと鬼の形相のギャップがステキすぎる。それと変態増殖しすぎ。もとい、キャラの個性付け上手すぎ。メインキャラは当然としてサブキャラまで記憶に残るのは、ねっとり熟成させた成果でしょうね。個人的には病院の主とかメイドの活躍が中途半端だったのが残念。サブキャラにしておくには勿体無い逸材なのにｗ。眞銅の斬鉄剣とかルパン三世をリスペクトしたキャラも笑えました。えばんげりおん・・・弱すぎｗ。

総評

同人パワーの限界に挑戦するサークルが降臨されました。いや、マジで商業でもこのレベルに達してる作品は少ないと思いますよ。何気に奇妙な作品ですが嵌っちゃいました。バトルが熱くてめっちゃ面白かったです。超大作ですがシナリオの良さもあって全くダレずにプレイできました。平行世界設定を上手く取り入れて練りこまれた壮大な世界観と、ＳＦ色満載で緻密なプロットの完成度は高いです。

エンディングはどれも、ハッピーエンドって感じじゃないです。特にエンディングＮＯ．１０が痛すぎて鬱病発症しそう。（笑）　でも、安易なハッピーエンドには無い余韻が残る、ライターさん会心の一撃だったように思います。綺麗なクロスカウンターが心に沁みました。何気にエンディングを見ると追加されるミニゲームは激難で泣きそう。ある意味、異色の泣きゲー？

ぶっちゃけ、主人公がヒーローになって大活躍する燃えゲーのような、爽快感を期待していると肩透かしをくらいますが、異色を求める人には十分堪能できる良作かと。全年齢の限界を広げる無謀とも思えるチャレンジ精神に乾杯！　ロリコンは永遠に不滅です。＜マテ

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Update 2010/03/24　　Copyright © yowamax