ブランド | F&C | 評価 | 7 |
ジャンル | ビジュアルノベル | 発売日 | 2003/12/12 |
HDD | 360MB以上 | 価格 | 6800円 |
原画 | しゃあ | メディア | CD-ROM |
シナリオ | 健速 | 音声 | 有り |
モード | CG、音楽、Hシーン鑑賞 | プレイ時間 | 約13時間 |
備考 | DL販売 『ギュッと!』 |
◆はじめに |
私的にF&Cは絵買いメーカーのイメージがあって、お気楽な萌えゲーが持ち味だと思っていたのですが、本作は珍しくシリアスですね。以前から気になっていたのですが、巷の泣けるという言葉に釣られて捕獲してしまいました。 |
◆あらすじ |
あまり大きくない地方都市。そこにある一軒家に1人で住んでいる遥彼方。両親は他界し天涯孤独の身だったが、そのことにめげる事無く丘の上の小さな学園に通いながら友達に囲まれ楽しく過ごしていた。ある時、彼の上に思ってもみない事実が圧し掛かる。驚愕し混乱するものの、何とか心の平静を取り戻した彼は1つの決断を下す。可能な限りこの現実を守ろう、と。 |
◆シナリオ |
生死について考えさせられる真面目な物語でホロリとさせられるシーンもありました。興味深い内容ではあるのですが、あまり深刻な印象は受けなかったです。つーか、ファンタジーが入れるならもっと燃えを強化すべきかと。 中盤まではマッタリほのぼのした日常が続いて終盤にシリアスになるよくある展開。ちと起伏が少なく盛り上がりに欠けるかな。戦闘シーン等の演出面も弱いです。テキストだけでなくもっとCGを使って緊迫感を出して欲しかった。それと終盤の展開も早急で説明不足。消化不良なのは否めません。物語の結末を書かずに読者の想像に任せる手法は、綺麗で後味はいいのですが物足りなさが残りますね。 状況説明が多く日常会話も単調でパッとしません。ヒロイン達は感情表現を含めてキャラ立ちが弱く危機迫るものが伝わり難いです。ヒロイン視点を利用する等、彼女達の心境をシミュレートする仕掛けが欲しかったです。逆に主人公は精神的に強靭ですが、それが災いしてインパクトを低下させる結果になったかも。悲しい結末のハズなのに、どのヒロインも最後はハッピーエンドっぽく感じる安っぽさは、泣き要素を貧弱にしてしまいます。ありきたりですがバッドエンドで泣かせるのも一つの方法でしょう。 あと、今までの日常を破壊され孤独となった恐怖はそこそこ伝わってきますが、全体的にヘタレ描写がヌルいです。主人公が苦難を乗り越えあそこまで吹っ切れるにはかなり悩んだかと思います。もう少し内面に潜む弱い部分に踏み込んで、死と対峙した時の精神的な脆さを前面に出しても良かったかと。その点を端折らずに描いていればもっとリアルに痛さが伝わってきたかもしれません。 |
◆システム |
テキストが画面全体に表示されるビジュアルノベル形式。大きな不満はないですが使い難いところもありますね。フォントサイズは大きくて読みやすい。キャラごとにフォントの色が変化するのもグッド。逆にメニュー画面の文字は小さくて見難いです。共通テキストが多いわりに既読スキップが遅いのはイライラします。仮眠でもとりましょうw。1クリックでメッセージ消去出来ないのも不便。バックログで音声の再生不可とディスクレス起動不可もマイナス。 |
◆グラフィック |
イベントCGは差分を除いて35枚。その内エロCGが8枚。枚数は物足りないですが結構綺麗です。キャラデザも可愛いです。特にパジャマ姿のクリス萌え♪ 優タンのおぱんちゅ丸出し…(´Д`;ハァハァ 立ち絵は全10枚。表情は変化するが体の動きのバリエーションが乏しくて寂しい。 OPムービーは派手さはないけど、まったりして楽し気な雰囲気。 |
◆サウンド |
全15曲。特に印象に残る曲はないですがバリエーションも豊富でまとまってます。ほのぼのして和む曲や、クラッシック系のゆったりした曲がいい雰囲気出してました。ボーカル曲も結構良い感じ。でも、クライマックスではもっとインパクトのある曲を流して欲しかった。ボイスは強烈な個性はないけどまずまずの出来。特に佳苗のとろける萌え声がいいです。ちと病弱設定の優タンは地味な感じ。 ──ボーカル曲紹介── 『Imaginary affair』 歌:KOTOKO OPテーマ。ミディアムテンポのポップチューン。元気が出そうなI'veサウンド。 『こなたよりかなたまで』 歌:MOMO EDテーマ。しっとりした良質のバラード。 |
◆Hシーン |
各キャラ終盤に1回づつで濃度は薄いです。エッチまでの過程も強引。シチュもオーソドックスでCGも1キャラ2枚と少ないです。汁描写やチュパ音も貧弱。エロボイスも大人しくちとパンチ力不足か。もう九重タンの華奢な身体でハァハァするぐらいしかないかw。つーか、優ちゃんを攻略できない時点で詐欺かも。(爆) |
◆キャラ ( )内の数値は萌え度 |
お気に入りはクリス。主人公が鈍感でモテモテなのはエロゲーのお約束。 ■クリステル=V=マリー [クリス] CV:春瀬みき (70%) 古風な喋り方の吸血鬼。脳天気な永遠の18歳〜夜露死苦!(ぉ 悪戯好きな金髪の美少女。しおらしいとこと弾ける笑顔萌え♪ ■佐倉佳苗 [さくら かなえ] CV:風音 (65%) 主人公に一途な幼馴染。三つ編みがトレードマーク。 ■九重 二十重 [さくら かなえ] CV:一色ヒカル (60%) 魔物を狩る女剣士。無口で素直になれず不器用な少女。 何かどこかで見たような設定だけど気にしないw。 ■鹿島 いずみ [かしま いずみ] CV:紫苑みやび (65%) 後頭部にお団子さんがある巨乳ナース。 ■朝倉 優 [あさくら ゆう] CV:香月 (60%) 心を閉ざしている入院中のろりっ子。12歳♪(*´Д`*) |
◆総評 |
佳作。そんなに面白くはないのですが死生観をテーマにした作品としては悪くは無い出来です。感動するまではいきませんが考えさせられる内容でしたから。でも、泣きゲーと言うには少々パワー不足だし、最後の砦となる萌えも弱いです。私的にはもっと鬱要素を注入して欲しかったですね。心に訴える叫びが足りない感じです。 (Javaを無効にしていると表示できません) Update:2006/05/18 |
シナリオ | システム | CG | 音楽 | 萌え | エロ | 泣き |
---|---|---|---|---|---|---|
70 | 70 | 75 | 75 | 65 | 30 | 75 |