ブランド | Tactics | 評価 | 7 |
ジャンル | 狂気ホラーADV | 発売日 | 1998/08/21 |
動作OS | Win95/98 | 価格 | 6800円 |
HDD容量 | 50MB以上 | メディア | CD-ROM |
原画 | 樋上いたる | BGM | CD-DA |
シナリオ | 麻枝准、久弥直樹 | 音声 | 無し |
モード | CG、音楽鑑賞 | プレイ時間 | 約7時間 |
備考 | 廉価版による評価。発売日2000/09/14、価格3800円。 |
◆はじめに |
本作はKeyのスタッフがTactics時代に製作した作品です。CLANNAD突撃への前哨戦として消化しておきます。 |
◆突撃結果 |
悲劇が続くダークな内容でしたが、そこそこ楽しめました。 |
◆あらすじ |
母の幻想と傷つく心。届いた思いと永遠の別離。淡い希望と凄惨な現実。繰り返す悲劇の中で、崩壊寸前まで破綻をきたしてゆく少女達。真実を知ったときに胸に抱いているものは、始まりかそれとも終わりか。 |
◆シナリオ |
主人公の少女「郁未」は母の怪死の原因を究明する為に、自ら母がいた宗団の信者となって隔離施設へ潜入します。そして、そこで出会う少女達も郁未と同じように悲劇的な過去を背負っています。某サティ○ンを彷彿させる隔離施設で、修行と称した過酷な現実に向き合うことで、さまざまな欲望や苦悩を抱えた人間が、精神レベルで壊れていく狂気の世界を描いた作品です。 ダークな内容ですが、サスペンスのように嵌ると引き込まれる中毒性はありますね。深層心理に踏み込まれた人間が、徐々に追い詰められていく緊迫感と細かい仕掛が、ホラー要素たっぷりで面白かったです。ただ、あの呆気ないラストは勿体無いです。ラストもしっかり練り込んで欲しかったですね。安易なタイトル共々、結局、何が言いたいのかよく分からなかったです。(汗 しかし、エロゲーで女性が主人公って珍しいですね。時々、男性的な心理描写に変わるのは、違和感あったけど。あと、マップ移動中にもっとインパクトのあるイベントを起こして欲しかったです。 |
◆システム |
移動マップと選択肢によって進行するADV。施設の中の移動も選択肢の中から矢印を選ぶことによって実行されるので全てマウス操作可能です。ただ、この移動がめんどくさいです。矢印を一回クリックする度に一歩しか進まないので何回もクリックする必要があります。「調べる」コマンド等は昔ながらのADVの雰囲気が出て新鮮ですし、移動中にドキドキ出来るのは良いのですが、瞬時に移動したかったです。 スキップは高速でCtrlキーによる強制のみですが、一本道のシナリオなので特に問題はないです。読み返し機能が無いのは残念。起動毎にフルスクリーンモードが解除されるのも不便です。音楽鑑賞モードで作曲者名とコメントが表示されるのは良かったですが、一覧表示されないので使い難いです。あと、HDDへのインストールが50MBって今では考えられないですね。無駄に消費しないのは良いことですが…。 |
◆グラフィック |
イベントCGは鑑賞モードによると107枚。パターン違いは無く全て一枚絵です。局部アップとかはインパクトありましたが、ちと違和感のある構図もありました。背景はシンプルですがダークな色彩で作品の雰囲気とはマッチしていました。立ち絵のパターンは少なかったです。OPムービーが無いのは残念。 キャラデザは、樋上いたるさん独自の雰囲気を醸し出していますが、結構違和感ありました。いつものロリ絵じゃないですし、巨大な目はバランスが悪いです。目の下に描かれた線(コテ線)がチャームポイントみたいですが、これは逆効果であまり可愛くないです。あと、主線が太くて処理も粗いです。多分、256色で塗られているのだと思いますが、それを差し引いても現在のレベルと比べるとかなり見劣りします。 |
◆サウンド |
全16曲。やっぱ、折戸伸治さんの曲は良いですね。ダークな曲が多いですが、独自の緊迫感がリアルに伝わってきました。特に暗い地下通路の移動時のおどろおどろしい曲がゾクゾクさせてくれます。戦闘シーンっぽい曲もかっこいいし、ピアノの音も綺麗です。お約束のせつないオルゴール系の曲も結構良かったです。お気に入りは「閉じ込めた記憶」かな。何気にしっとりしたスローテンポのピアノ曲は好きです。 しかし、音声が無いのは、このスタッフ達のポリシーなんでしょうか。フルボイスでプレイしたかったな。ちなみに現在はフルボイス化したDVD版が発売されています。 |
◆Hシーン |
CGは30枚程。ダークな雰囲気から陵辱系のエロ描写が目立ちますが、この話の性質上必要なシーンとなっています。と言うか心の修行と美化した陵辱が炸裂します。殆どが羞恥系ですが結構痛いシーンがありました。緊縛、放尿、垢入りク○ニ、強制禁忌等。しかも、主人公が巨乳。(爆 汁描写はヌルいです。ドス黒い血はグロかったですが、ボイスが無いので臨場感はいまいち。あと、わざとらしいテキストは萎えます。やっぱり麻枝准さんにエロテキストは向いてないでしょう。(ぉ |
◆キャラ ( )内の数値は萌え度 |
葉子の死人のように凍った目が怖かったな。 ■天沢郁未 (50%) 主人公。母の死の真実を究明する為に隔離施設へと乗り込む。 無邪気な自分を捨てた冷淡な表情がキツイ、エロ女王様? ■巳間晴香 (50%) 宗団の一員として働く義兄を連れ戻しに乗り込んだ少女。 ■名倉由依 (50%) 宗団の信者となった姉を連れ戻しに乗り込んだ少女。脳天気な性格。 幼児体型の貧乳娘。でも、そう簡単にハァハァとはなりませぬ。(爆 |
◆総評 |
超常現象を扱ったシリアスなホラーサスペンスっぽいですが、難解なシナリオは現在のKey作品に通じるものがあって結構楽しめました。CGの古臭さは否めませんが音楽の完成度は流石という感じ。小粒だけどピリッと辛口でダークに染まった佳作。今作のような狂気の世界を題材にした作品では、リーフの「雫」の方がインパクトありました。 (Javaを無効にしていると表示できません) +++update:2004/03/16+++ |
シナリオ | システム | CG | 音楽 | エロ | 萌え | ダーク |
---|---|---|---|---|---|---|
70 | 70 | 50 | 80 | 60 | 50 | 75 |