少女と世界とお菓子の剣
〜Route of ICHIGO 1〜

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シナリオ

ジュブナイル・アーティスト〜苦魔鬼轟丸！再降臨！！

さく小作品は久しぶりだけど、胸がすくような面白さだったね。他に同人でこのクオリティを出せるサークルがあるのなら教えてほしいものだ。さく小伝統のロリえろコメディを踏襲しながらも、本格ホラーミステリーに仕上げた本作の完成度は驚愕に値する。最近の数年間お手軽ちびっ子ヌキゲーでお茶を濁していたので、このサークルもマンネリ化の呪いには抗えなかったのかと失笑していたが、やはりこのシリーズに賭ける思いは尋常ではなかったようだ。

本来、苦魔鬼さんはジュブナイル系のストーリー作品を手掛けていて、思春期の無垢な表現手法が一部の少数マニアからは一目置かれていた。ただ当時は、ロリ系ブランドは認知されていない時代であり不運が重なったのだ。「赤ちゃん倶楽部」で商業に殴り込みをかければ、ブランド名や裸ランドセル等がソフ倫の反感を買い、強烈な圧力でブランド操業停止に追い込まれた。その後、再度規制を捻じ伏せる思いを込めて、「苺みるく」を立ち上げたがマイナー路線を一蹴することは出来なかったのだ。

ただし、商業進出にはデメリットばかりではなかった。少なくとも同人に縁がなかった商業ユーザーにロリと言うジャンルを浸透させたのだ。かく言う私も「Close 2U」に出合わなければ、このブランドを贔屓にすることは無かったと思う。この商業失敗の経験は、以後同人で活かされることになる。路線をロリヌキゲーに一転させ、積もり積もった鬱憤を吐き出した「おれのなつやすみ　通称：おれなつ」がヒットする。ただ、当時はシステムが腐っていた。独自開発のransel等を採用しており、ゲーム中によくハングアップしたものだ。おれなつ２から採用した吉里吉里で安定した為、以後もこのツールが演出効果を強化しながら継続使用されている。

さて、何やら話がそれてきたので本題に戻すと、本作では豊富な登場キャラが楽しさを増幅させている。従来のエロ萌え路線ではロリえろに特化した為、キャラが少なくストーリーの広がり等は皆無だった。これは以前から言っていることだが「Close 2U」や「たんぽぽ」で魅せてくれたジュブナイル路線こそが苦魔鬼さんの本丸であり、彼の心の引き出しから溢れてきたんだと思う。昨今はこのシリーズでしか漏れ出したストーリーが開示されていない。売上増加とは相反するかもしれないが、魂の叫びをさらけ出した期待を裏切らない姿勢に敬意を表したい。

本作の序盤は、いつものコント調進行でつかみはＯＫ。妄想エロ脳全開変態みのくんの発想が素敵すぎて何度笑い転げたことか忘れるほどだ。基本的に主人公はトンチンカンな推理で話をややこしくするワトソン役。そして解決するのはホームズ役のいちごタン。徐々にホラーが混入した不可思議なシリアス展開に突入し、世界の夢が作り出した偽りのリアルと対峙する物語。不遇な境遇で傷を負った少女たちが魅せる鬱描写が心を鷲掴みにするのだ。痛々しくてもどかしく切ない中でも生き生きとしたストーリーが構成されており、心に儚い余韻を残す切れ味は従来のジュブナイル路線からの進化を彷彿させるものだった。

褒め殺すだけでは感想にならないので苦言を唱えるなら、至高の疑似恋愛である妄想妹等の萌え燃料が不足しているということ。ホラーミステリーとしては上出来だが、少なくとも私を含めロリゲーユーザーは萌え狂いたいと考えているに違いない。下ネタも良いがもっと会話の中の萌えや恋愛要素を大切にして欲しい。全体的によくまとまっていて確かに面白かったが、圧倒的な破壊力（伝家の宝刀）は寸止め。まだ謎で封印されているようだ。後編でその鬱憤を解き放ち、これがさく小の中二クオリティだという余韻をエロゲー史に刻んで欲しい。

マジ、いいところでブチ切りやがって、続きが気になるじゃんかよ。分割商法上等じゃー！！　つーか、あんたヌキゲー作ってる場合じゃないよ。今すぐ苺を成仏完結させろと、小一時間問い詰めたい思いを胸に秘め、気長に待つしかないのか・・・ｗ。

システム

インストールに約８分ぐらいかかった。ツールはいつもの吉里吉里。選択肢は４ヶ所だけだったけど、多分どれを選んでも進行すると思う。ほぼ読むだけのオーソドックスなＡＤＶで、まずスキップ機能は使う必要ないでしょう。前から言ってるけど、セーブ／ロード画面の使い難さは相変わらず改善されてないね。鑑賞モードが無い以外は普通。

グラフィック

ＯＰムービーが凄い気合入ってるよ。少女達のオーラが溶け込んだ神々しいビジュアルは、まさに魂のクオリティ。流石はみそ御大。勿論、作中でも背景を筆頭にＣＧは綺麗だし、ドラマチックな演出が冴え渡りシリアスシーンを盛り上げる。相変わらず幼女キャラのぷにロリデザインは神々しいね。まさに匠の技。その分通常キャラは苦手なのかもしれない。みくりやさんのジト目気味な表情とか結構好きなんだけどね。あと、カットインされるデフォルメ挿絵も効果的。イベントＣＧ枚数自体は少ないけど、登場キャラが２４人と豊富で立ち絵のパターンもかなり多いので、特に作品のボリュームに対して違和感は感じなかったね。

サウンド

ボイスは喋りまくりで全く不自然さが無く完璧。前作と比較して声の劣化無し。でも、妄想妹３姉妹にも声を入れて欲しかったな。あと、本作は主題歌「真紅の果実　歌：舞子」がいい感じだね。ロック的なバックミュージックに、ヴォーカルが綺麗に融合。ミステリアスな雰囲気が物語にマッチ。高音の伸びが綺麗に際立つ声質はＬｉａさんや石川智晶さんに似ていて聴きやすくグッド。ＢＧＭも全体的にマッチして無難にまとめた印象。ＤＶＤのおまけフォルダに壁紙等と一緒に主題歌のフルコーラスが入っているので一度ご賞味あれ。

Ｈシーン

だから倫子さんとの真性百合ルートを挿入しろと何度言ったらわかるんだ？（ぇ
小●生女児のツルペタおっぱい最高だけど・・・。＜おぃ

おはようの挨拶がわりにアヤちんに夢精顔射する鬼畜さもＧＪっす。
妄想妹の真由ちゃんハァハァ。みゅふふと可愛い７ちゃい。
妹ペット薫ちゃん８ちゃい。響子ちゃん９ちゃい。ビバ！脳内妹！！
みくりやさ〜ん♪　俺の肉バットもマネージメントしてくれよぅ〜！！
苺タンおもらしキタァ〜！　かっぽう着を着た苺タン、９ちゃいおまんおまん。
じゃ、遠慮なく頂きまーーす。くぱぁっっ！！(ﾟ∀ﾟ)ノ

メインシナリオはスジ入裸体立ち絵ぐらいしかないけど、妄想妹３姉妹は美味しかった。
その分、Ｈシーンはおまけで補完してる感じだね。臭作ネタはちと笑った。
このＨシーンは単純なアニメだけど動くし、テキストも１時間ぐらいは楽しめる。
ただ、みのクンは皮かぶってるハズなのに、ずる剥けになってるのは手抜き感があったね。
皮付きフランクフルトは是非用意して欲しかった。（爆）
いや、ここは皮かぶせ修正パッチ（包茎補正）を出す神対応を希望する。（ぇ
つか、小学生体操って上下に動いてるだけじゃん・・・orz。

キャラ

お気に入りは望ちゃん。
望みちゃんの為なら、ロリ先輩ハッスルしますよーー！（爆
もちろんメインヒロイン３人もお気に入りだけどね。
ハツは相変わらずのハイテンションで盛り上げる迷脇役。
メルヘン鈴リン電波だしすぎにゃ〜、誰か翻訳してにゃ〜。
笑い殺される・・・もう、お腹痛いよ。
あと、変態、保栄茂がキモすぎるｗｗｗ。

◆春野 苺 （はるの いちご） CV:白井うさぎ <75%萌え>
ちびっこ真性ろりツンツンな９ちゃい。妹属性のはぁとを鷲掴み。
お菓子が大好物。おこちゃまらしい怖がりな一面も・・・。

◆苗代アヤノ （なしろ あやの） CV:北都南 <70%萌え>
相変わらず、気だるそうでさりげない遠隔メールツッコミは健在。

◆滝沢奈々子 （たきざわ ななこ） CV:萌木唯 <80%萌え>
たゆんたゆんと揺れる巨乳美少女。言霊を操るリップ攻撃は健在。

総評

前作から２年４か月ぶりのシリーズ完結編（前編）。
ただのヌキゲーなんてつまらん！真性の幼女体験を希望するマニア心酔の一本が降臨！

ん！？次回は苺味の萌沈を所望すると言ったハズなのに・・・
温存していた心に響く痛い系ミステリーを放出しちゃいましたか・・・。
でもこれ、伏線の張り方が姑息で上手すぎるわ（笑）　いや、予想外の回収劇で背筋がゾクゾクしまくり。特に「花開くは黒き花弁」とか、マジ黒いね。謎解きミステリーが好きならお勧め。久しぶりにゲームしたけどめっちゃ楽しめたよ。やっぱ、このシリーズはハズレなしだね。

シナリオの秀逸さは間違い無く、さく小史上最高クオリティでしょう。遂にアヤちんルートを超えたわ。ホラー要素のある重いシリアス展開に、お馴染みの下ネタエロコメディが融合されてスラスラ読める。癒し燃料のロリータ幼分も満タン注入。個人的には真美姐の熱い叫びがグッド。でも、ハツとか倫子さんの口上はそろそろ飽きてきたかも。若干うざいね。

爆ぜろリアル！弾けろシナプス！バニッシュメント・ディス・幼女ワールド！
※幼女を愛でる行為は中二病から派生した神聖なる儀式
ｗｗｗ主人公の謎が気になる・・・まさかの邪王真眼を発動かよ！？
果たして、シリアス猟奇ファンタジー設定やシナプス解放が何を意味するのか・・・。
次回の偽りのリアル（中二ワールド）で妄想妹が具現化するんじゃね？（笑）

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Update 2013/01/20　　Copyright © yowamax