物語は章立てで進行して、お目当てのヒロインのフラグが立てば個別シナリオに突入するよくあるパターン。最後に読める種明かしシナリオは結構シリアス入ってるね。どこか、Keyの香りが漂う痛い系の展開。エンディング後も後味爽やかでスッキリ余韻に浸れます。謎も解消されるので、是非ともフルコンプをお勧めします。
一応恋愛モノですがキャラがかなりマニアックなんで、普通の学園萌えゲーを期待すると火傷するかも。一見するとドタバタコメディ展開なんだけど、腐臭が漂う詩的センス溢れるテキストには脱帽するかPCを叩き壊すかのどっちかでしょ。ちなみにオレは前者w。
特筆すべきはキャラの掛け合いかな。表情もコロコロ変わって微妙な感情変化が伝わってくるのは、見ていて楽しいな。笑いの中に萌え要素も散りばめられてるし、鬱要素を排除して笑いに比重を置く構成は上手いね。
あと、章ごとに主人公が変化するから新鮮にプレイできるね。どの主人公も個性的である意味読み応えはある。他視点からザッピング形式で説明を付け加える構成は、細めに張ってある伏線回収に効果を発揮してるし、徐々に物語の本質が理解できるので分かり易い。時間軸もぶれてないし、それ程気になる矛盾も無かったのでこれは成功したと思う。ただ、プレイ時間が引き伸ばされるので中だるみを誘発する危険はあるかも。
それでも、ピンポイントでギャグを織り交ぜてあるので読みやすいテキストだと思う。日常会話が楽しすぎて流し読みとか全くせんかったし…。相変わらずテキストの面白さは半端じゃねぇな。脳みそをコネコネかき回されて催眠療法でも施された感じ。凡人をあざ笑う次元を超えた神テキスト降臨かよw。
一章は軟弱なヘタレ主人公が登場する内容だけど、カオスヘッドで免疫出来てたせいか、これはこれで嫌いじゃなかったな。つか、あの容赦なき殺戮は鬼畜すぎるだろ。(苦笑)
一番笑えたのは2章かな。よくあるレストランを舞台にしたドタバタコメディだから新鮮味は薄いけど、複雑な人間関係を上手く描写してるし面白ければ何でもアリじゃね?
3章はキチガイが増殖する燃え展開。こういうの結構好き。ただ、戦闘シーンの迫力はやや精彩を欠く内容だったかな。やっぱ絵が足りてないか。アニメとか使って白熱したシーンを演出して欲しかった。
そして、今作の核弾頭ともいうべき4章に突入。こいつぁマジぶっ壊れてるから注意せんと火傷するよ。で、ライターさんの天性の才能を垣間見えるのがココなんだな。でも、この4章が諸刃の剣。正直ヤッチャッタ感は否めないんだけど、ここで笑い中枢にメスを入れて自分を洗脳した俺は勝ち組か。(笑)
選択肢によって分岐するオーソドックスなADV形式で動作は軽快な感じ。うちのWinMeマシンでも問題なく安定してます。しかも、細かく環境設定ができる親切設計。特にシーンスキップは便利だね。スキップする際にあらすじが表示されるので理解しやすいッス。ディスクレス起動可。ジョイパッド対応。バックログはホイール対応で音声の再生可。
鑑賞モードによると差分を含まない枚数は次のとおり。イベントCG165枚、立ち絵73枚、背景65枚、回想14枠、ムービー2枠。枚数的には物足りなさは無く質量共に十分かと。イベントCGの中には崩れた絵もあるけど、背景を筆頭に全体的には美麗な印象です。画面が揺れ動く演出とか凝ってるね。OPムービーは滑らかにアニメして綺麗だね。主題歌ともマッチしてます。
キャラデザはヒロイン達の描き分けが出来ていないので、どの娘も似たような絵になってます。ボイスが無くて髪型と服装が同じなら全く判別できないでしょう。(苦笑) 絵柄的にはアゴが尖ったぽっちゃり系の可愛い感じ。メイド服とか妙に新鮮かも。でも、安定はしてないね。アッサリしたラインで絵によっては微妙なものもある。反面、男性サブキャラの方は暑苦しい濃ゆさで分かりやすいです。
全58曲。その内ヴォーカル入りが6曲。ドタバタコメディにマッチした賑やかな曲が中心。穏やかなものからシリアス、和み系の曲までバラエティー豊富で良質。お気に入りはジュリアナ風のハイパーテクノとかドラクエ風味な狂想曲。やっぱ、重低音のダンスチューンは上がるわ。ヴォーカル曲もイイね。アイドルユニットは除外して。(苦笑) 臨場感のある効果音も楽しい。
──ヴォーカル曲 紹介──
「Jewelry tears」 歌:美郷あき
OPテーマ。ノリノリでかっこいい曲。
「Sky Sanctuary」 歌:橋本みゆき
挿入歌。ミディアムテンポのおだやかなポップソング。第2部を盛り上げる。
「Eternal Sky」 歌:のみこ
明日香EDテーマ。ポップ調の元気が出る曲。
「微笑みジェノサイド」 歌:アレックス3
日和子EDテーマ。ちょっとシリアス風味。かなり無理がある即席アイドルユニットだが、ヒノエリの演歌口調が笑える。
「NEON Sign」 歌:御影クリヤ
鳴EDテーマ。バラードロック風味。男性ヴォーカルが渋い。
「光陰の海原」 歌:Jina
小鳩EDテーマ。しっとりミステリアスな音色で宮崎ファンタジーチックな幻想曲。
よくある純愛系のように初々しいイチャイチャした和姦が中心。半脱ぎ着衣えっちぃは美味しいが濃度は期待しない方がいい。テキスト量のわりに絵が少ないので冗長でダレ易いかも。中には面白いシチュエーションもあるけど。特にポッポと洗いっこは萌えるわ。ヒロインは基本的に処女なんで、破瓜の血とか喪失時の痛々しい描写はあるよ。喘ぎ声はそれなりだが、チュパ音はジュルジュルと吸引されて臨場感あるね。
明日香さまの足コキ効く〜。ついでにケツも掘られちゃったorz。
お約束の超ハイテンションに豹変した山科さんに毒を抜いて貰ったヨ。ヤッホィ!
眼鏡仕様たまひよの巨乳パイズリ…w|;゚ロ゚|w
ホーメイはバックに目覚めやがるし・・・( ´,_ゝ`)プッ
あと、変な日本語を喋る幼女の…
アリスたんを攻略させろ!
ポッポのアソコはツルツルだし…炉利を舐めんなコノヤロウ!
グレタカリバーぶち込むぞ!(ぉ
てか、本番中に必殺技連呼するのは反則だろ。腹痛すぎw。
お気に入りは小鳩かな。見た目は炉利で妹属性がくすぐられるんだけど・・・
意外とふっくら。もうちっとツルペタ仕様の方がよくない?<マテ
まぁ、中○生が攻略できるだけでも神に感謝しろってこった。<おぃ
明るく脳天気な小娘のコーダインは萌える。お馬鹿っぽいテンションがツボったよ。
硬いパットを外してくれたら、もっと喜ぶけど(爆)
どうでもいいけど、高内ウゼェんだよ。ぶっ殺すぞコノヤロウ!
つか、ラップ口調のヤツとか変人揃いやん。日本語を汚くアレンジしたようなぶっ飛んだ言葉遣いは、かなり滑ってるけど大人の対応で笑って許しませう。つか、キャラ立ち最高っしょ。絶妙なボケとツッコミでテンション高いッス。
自虐ノリツッコミの名手こと紀奈子さんの、似非田舎娘みたいな妙に芝居臭いイントネーションは笑えるね。あと、英里子さんはやりたい放題のところが、めぞん一刻の朱美さんに雰囲気似てね? 真性のS属性っぽいけど攻略できたら案外ツンデレぶって嵌るかもしれん。
もう、どのキャラもとち狂ってイッちゃってるわ。意味不明な言動豊富で腹痛いさ。萌え分控えめでも濃厚な個性が溢れて面白すぎる。ボイスは完全にキャラと一体化しちゃったね。ハイテンションボイスで熱い確変スタート! 特に男性サブキャラが壊れすぎていい味出してまふ。
◆渡来 明日香(わたらい あすか) CV:森谷実園 <70%>
ツインテール娘で美空学園のプリンセス。照れた表情が萌える。明るく社交的に見えるが実は人付き合いが嫌い。通称:明日香さま
◆山科 京 (やましな みやこ) CV:たなかりお <60%>
臆病で内向的な性格。根が暗く悲観的だが調子が良い時はラリったように天然キャラに豹変。
◆玉泉 日和子 (たまいずみ ひよこ) CV:五行なずな <70%>
生真面目で几帳面な真性のツンデレ風ウエイトレス。素っ気無い口調がトレードマーク。あの魚の腐ったような目は怖すぎw。通称:腐れヌンコ
◆鳳 鳴 (おおとり なる) CV:籐野らん <70%>
童顔で幼児体型。言動がユニークで掴みどころがない小娘。一見のんびり屋だが一度なついた相手の前では小馬鹿にしたように吼える。あのポンコツハイテンションがツボるんですよ、ハイ。通称:ホーメイ
◆羽田 小鳩 (はねだ こばと) CV:みなせがわゆい <75%>
無邪気で純粋、お兄ちゃん大好きな妹。人見知りが激しい中○生(爆)。通称:ポッポ
ポッポぽぽぽぽ――萌えMOEモーエ〜♪(byろりに目覚めた鼠○輩)
これってマジ超良作じゃね? スルメのように噛めば噛む程美味しい緻密に計算されたギャグテキストは必見。長く中だるみも多少あるけど、とにかく飽きさせない面白さは流石ですな。音声を全て聞いてじっくり妄想しながら読破したら、気付けばプレイ時間が50時間イっちゃったよw。これだけ楽しめれば満足です。
シナリオも悪くないけど、やっぱり光るのは笑えるテキスト。ぶっちゃけ笑いだけに着目すると、このライターの代表作である「それ散る」に軍配が上がるけど、シナリオを含めた総合的な面白さでは「おれつば」の方が優れているかと。
まぁ、駄々滑りなお寒いテキストも多々あるのですが、ネタてんこ盛りの物量仕様で押し切られたら薬物中毒患者のようにラリってしまうのは必然。もう、ひたすら垂れ流される笑いの洪水に溺れてしまいたい。この2次元のオアシスにずっと浸っていたい気分。いや〜、この神懸った狂人的なテキストセンスは驚愕せざるを得ないですわ。奇才と表現した場合、エロゲー業界随一なのは間違いないでしょう。
惜しむらくは萌えの低減かな。これは本作唯一の欠点です。圧倒的な萌えキャラいねぇからw。個人的には、コーダインとヒノエリ攻略ルートも用意して欲しかった。でも、これ以上長編になったら投げ出すかもしれんので、ボリューム的にはこのぐらいで妥協するのが賢いのかも。
もう一つ残念なのはハーレムルートがない点かな。あの、個性的なヒロイン達が主人公を奪い合う、やきもちトランザム発動展開が見たかったよw。
あと、客観的に見ればこのトチ狂ったテキストには賛否両論分かれるでしょう。合わない人にはダラダラと鬱陶しいテキストが永遠と続いてストレスが溜まるだけっしょ。まぁ、ガルーダさえ乗り越えたらフルコンプの道は開けるでしょう。その時は素直に洗脳されませう。(ぇ