妹の余命が一週間という宣告を受け、残りの時間を療養所でどう過ごすのか…。ドラマチックな展開を期待したけど特に目新しさはなかった。死生観をテーマにした悲しい療養モノにしては心に響く要素が弱いかな。輪廻とかファンタジー要素もあるけど、短いわりに分かりやすくスッキリまとまってるように思う。日常マッタリでダラダラと中だるみするシナリオより断然マシ。特に突出した大イベントもなく物足りなさは残るものの、それなりに感動できたので後味は悪くない。
選択肢で分岐するオーソドックスなADVで特に問題なし。結構負荷のかかる処理をしてるように思うが意外と軽快。メッセージのフォントが白色なので背景と重なって見難い時がある。既読スキップ速度は高速。バックログはホイール対応で音声の再生可。ディスクレス可。
鑑賞モードによると差分抜きでイベントCGは48枚。その内エッチシーンは23枚。背景は絵画のような淡い彩色で独自の雰囲気を醸し出している。特に満開の桜が綺麗。あと、リアルタイムで桜を舞い散らせたり、背景の多重スクロール等、結構演出が凝っている。OPムービーも散り際の儚さみたいなものが伝わってきて好印象。
キャラデザはお目目が大きくぷにっとしたロリ系で可愛い。でも、イベント絵は身体の線が太くシンプルに描かれていて、粗さが目立つのであまり美しくない。たまにオチ用に挿入されるデフォルメCGは笑える。櫻乃のハンマー攻撃とか強烈でマジカルひよりんに匹敵するかも。無邪気さは二重丸だが、ぽんこつ化しきれてないところが残念。
タイトルから予想すると時代設定は大正時代? でも、袴にメイド服というコスチュームだけではインパクト弱いね。
全13曲。その内ヴォーカル入りは2曲。ピアノ系が良いが、おどろおどろしい曲もミックスしてあって、主題歌を含めてそれなりに質は高い。ボイスは流石に上手い。二人のヒロインを同じ声優さんが見事に演じている。
───ヴォーカル曲 紹介───
「此の花咲ク頃」 歌:榊原ゆい
OP曲。もの悲しくミステリアス。切ない旋律が散り際を彩る。
「散・花・桜」 歌:榊原ゆい
ED曲。スローバラード。ピアノの旋律が心地良い。
濃度は純愛系標準より薄め。ビバ!幼女体型!櫻乃タンのなだらかな微乳とツルツルの美学で栄養補給。袴着衣Hとか風情があってイイね。ただ、胸の膨らみ具合とか構図によって体型にバラツキがあるのは若干違和感あり。あと、禁忌に触れるといっても義妹だから近親相姦と違うw。木花さんのメイド萌えはちと弱いかな。もっと、ご奉仕イベントとか欲しかった。
お気に入りは櫻乃タン。特に壊れた時が最強。壁さんと会話してる不思議少女だったり。
◆神森櫻乃(かみもり さくの) CV:榊原ゆい <70%>
歌が好きな妹。健気で甘えん坊。甘ったるくとろける萌え声で悩殺。
◆木花(このはな) CV:榊原ゆい <70%>
診療所の看護婦でメイド。おっとりした性格だが冷静沈着。怪しげな木花印の薬湯を作る。
シンプルイズベスト。死をテーマにしているわりに難解な説明が無いので、ストレス無く読破できてそれなりの感動を得られるかと。まぁ、ご都合主義なファンタジー設定を許容できれば佳作レベルには達している作品だと思う。
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