| ブランド | たまソフト | 評価 | ８ |
| ジャンル | 学園青春ADV | 発売日 | 2002/04/26 |
| 動作OS | Win98/2000/Me/XP | 価格 | 8800円 |
| HDD容量 | 700MB以上 | メディア | CD-ROM |
| 原画 | 大崎シンヤ、BAB | BGM | PCM |
| シナリオ | 霊岳、逆神喧云、O-take | 音声 | 有り |
| モード | ＣＧ、音楽、Ｈシーン鑑賞 | プレイ時間 | 約１７時間 |
| 備考 | 初回特典：サントラＣＤ リニューアル版：ＤＬ販売 『ギュッと！』 （オリジナル版からの変更点はシナリオ＆CG追加と完全フルボイス化） |
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| ◆はじめに |
| ＣＤ版を積んでいたら速攻で大幅にパワーアップしたＤＶＤ版が出たので、不貞腐れて放置していた一品ですがようやく消化する気になりました。（汗 |
| ◆突撃結果 |
| ビバ！関西弁！ ＤＶＤ版なんかイラン！ サントラＣＤはええでぇ。（苦笑） |
| ◆あらすじ |
| 御室学園に転校してきた主人公「浩」は、かつての旧友達と謎めいた雰囲気を持つ少女「智子」と出会う。繰り返される日常の中で強まる絆は、彼らを非日常の世界へと疾走させた。あの冬……彼らは傷つきながらも、何を得、そして何を失ったのか。痛々しいほどにぶつかり合う感情と、切ない恋模様。大切な時間、大切な人、大切な想い。そして誰もが思い返す……未熟だったあの頃を。 |
| ◆シナリオ |
| 思春期の少年少女を描いた青春ドラマ。と言っても内容は痛々しくそんなに爽やかなものではありません。でも、なかなか読み応えはありました。 出来の良い兄と常に比較されることが大きなコンプレックスとなり、人間不信に陥って自分の殻にこもりいた主人公が、転校先で自分と似た性格の少女や良き仲間達との出会いをきっかけに、いつも逃げてばかりいた弱い自分に気付く。新しい学園生活を通じて友人達と触れ合い絆を深めることで、自分の中に根強く潜む歪んだ孤独な感情が徐々に癒されていき、前向きに人と向き合うことで精神的に成長していく物語です。 前半はマッタリした普通の学園物。後半はいろんな事件が起きて面白いのですが鬱ゲー化していきます。攻略出来るヒロインは４人いますが、メインとなる智子シナリオのインパクトが断然強いです。とにかく主人公のネガティブな思考はヘタレで痛いです。それだけ人間の弱さを生生しく描いた物語でもありますが…。 単なる思春期特有の純粋で青臭い成長物語では無く、精細な心理描写で心の悲鳴を美化せずに表現している点は良かったです。全体的に鬱シナリオになってしまい後味は悪いですが…。でも、心に深い傷を負い無口で無愛想だった智子が、主人公と接するうちに次第に心を開き、傷が癒され笑顔を取り戻していく過程は楽しいですし、終盤で発覚する衝撃の事実も唸らせるものがありました。お約束のハッピーエンドより遥かに余韻が残りました。 他のヒロイン攻略時も基本的に智子のイベントは発生するので常に智子は絡んできます。しかも更に後味が悪くなっています。主人公にとって智子は心の中を大きく揺るがす存在ですから、その漠然としたモヤを晴らさないと他の娘ともギクシャクした関係が続きます。と言っても嫉妬で塗り固められたドロドロした三角関係にはならず、主人公が独りで悩み続ける鬱描写だけが印象に残りイライラさせられました。もう少しヒロインの方の心理描写も掘り下げて描いていたら、もっと感動的な物語になったかも。 ただ、ゲーム期間が長く、一日一日が坦々と進んでいくので、前半から中盤にかけては、シナリオをじっくり楽しむと言うよりは、日々を消化する作業をしているような感覚に陥りました。後半以外でも盛り上げるイベントが欲しかったですね。関西弁で喋るキャラはいい味出してたんですが…。 |
| ◆システム |
| 選択肢で分岐するオーソドックスなＡＤＶ。フルインストール時にＣＤレスでプレイ可能。フルスクリーンモードに設定しても、起動する度にウインドウモードに戻されるのは嫌。マウスホイール対応の読み返し機能装備で音声の再生も可能。 既読スキップは高速ですが、攻略ヒロインが決定した後半に、一度読んだ文章なのにスキップが利かなくなるのは辛いです。もうちょっと未読判定をしっかりして欲しかったです。選択肢でスキップが解除されるのも残念。まぁ、強制スキップは使えますが、飛ばし過ぎると嫌なのであまり使いたくないです。 |
| ◆グラフィック |
| 鑑賞モードによるとパターン違いを含めて１１３枚。もうちょっと枚数が欲しかったです。 立ち絵のパターンも豊富で綺麗に描かれています。微妙な表情の変化も楽しいですし、人間味溢れる素朴な髪型は関西弁ともマッチ。でも、キャラデザは萌え萌えな感じではないです。背景は粗さが目立ちます。もうちょっと精細に描いて欲しかった気も…。電車の窓から見える景色がスクロールしたり、雨が降る演出は良かったです。 ＯＰムービーは普通の出来。雨のシーンは良かったですが、静止画を無理やりアニメにしたような感じの、カクカクした歩くシーンはワロタ。全体的に寂しげな主題歌ともマッチしてミステリアスな雰囲気を醸し出し、結構かっこよく仕上がっていました。 |
| ◆サウンド |
| 全３３曲。その内ボーカル入りはアレンジを除いて５曲。全体的にピアノ中心のしっとりした切ないメロディが心地良いです。特にボーカル曲はどれも秀逸です。個人的にかなりお気に入りの声質です。 音声は普通のエロゲーと違って関西弁で喋るのが新鮮でした。最初は違和感がありましたが慣れると問題無し。各キャラの個性も十分表現出来ていて作品ともマッチしていましたが、もうちょっと萌え声の方が良かったかも。（ぇ −ボーカル曲紹介−（歌：kala） ・未完成の城 ＯＰテーマ。ダンサブルでかっこいいミディアムテンポの曲。しっとりと憂いを帯びたボーカルが、ヴァイオリンやギターが奏でる寂しげでミステリアスなメロディと融合して切なさを増幅。特にサントラＣＤに収録されたフルバージョンは必聴かと。当然、ＰＣＭ（Ogg Vorbis）と違って音質も良くなっています。 ・世界ノ全テ メインシナリオで流れる挿入歌。しっとりと心に沁みるスローテンポのラブソング。 ・free will 切なく涙腺を刺激する癒し系のスローバラード。シンプルなピアノ音と綺麗なボーカルがベストマッチ。オリジナルよりアレンジされた方が好きです。 ・君のために ＥＤテーマ。爽やかなメロディと明るいボーカルが心地良い。 ・光と影 この曲はゲーム中では流れませんが鑑賞モードで聴けます。フルバージョンで収録されていましたがそんなにインパクトは感じなかったです。声は好きなんですが高音部が辛そうですね。ちょっと声量不足に思えます。 |
| ◆Ｈシーン |
| ＣＧはパターン違いを除いて４０枚ぐらいで純愛系にしては多い方かと。関西弁でイチャイチャするシーンは新鮮。ラブラブなシーンが基本ですが一部陵辱シーンもあります。濃度は普通の純愛系より濃いです。テキスト描写も丁寧で体位のパターンも結構多いです。特にキスシーンが綺麗でエロチック。喘ぎ声や汁描写、破瓜の血もまずまず。チュパ音はちょっと弱いかも。でも、瑞樹のサービスショットは少なすぎ！ 淫乱かすみ先生の爆乳パ○ズリは良かった。ボクのも挟んで欲しいぐらいです。（爆 |
| ◆キャラ （ ）内の数値は萌え度 |
| お気に入りは智子やね。やっぱりインパクトは一番あったし…。 でも、関西弁と萌えは相性悪いんとちゃうかなぁ…。 ちょっと他のヒロインのパワーが弱いんも気になったけど。 サブキャラでは、野郎の友人２人とイケメンな兄貴がええ味出してたね。 ■小西智子 (70%) メインヒロイン。とてつもない孤独と寂しさを背負った少女。無表情で無感情。 ミステリアスな感じと関西弁は新鮮やね。でも、萌え萌えって感じとちゃうね。 とらハ３のフィアッセはバッタもんの関西弁でも萌え萌えやったｗ。 ■草薙ほのか (65%) 浩の先輩。責任感は強いが自分に自信が無い巨乳の眼鏡っ娘。 ■櫻井まりも (70%) 能天気な元気娘。明るく物怖じせん性格がイイ。赤くなった顔も可愛い。 ■薙かすみ (65%) ほのかの姉で浩と智子の担任教師。爆乳先生…キタ━━(・∀・)━━!! ■村上瑞樹 (55%) 浩の友人である村上の妹。ちっちゃい体に大きな心臓病を患っている。 何でサブキャラ扱いやねん！ ちゃんと攻略対象にして欲しかった。（涙） |
| ◆総評 |
| 自分勝手に鬱入って殻にこもったヘタレな主人公にイライラさせられます。これは鬱ゲー好きにはかなりの破壊力かと。でも、萌え重視の人はイライラして辛いかも。シナリオも結構練られてるので、特に終盤のどんでん返しを含むドロドロして痛い人間ドラマは、なかなか読み応えありました。個人的には良作扱いですが、鬱描写を許容出来るかによって評価がガラッと変わるんじゃないでしょうか。 まぁ、智子シナリオは爽快感とは違いますが余韻は残ったので、鬱ゲーが苦手な人でもプレイしてみる価値はあると思います。他のヒロインは意外にアッサリしていますが、ＤＶＤ版では加筆されているみたいですし…。でも、各ヒロイン共に萌え度が低いのは残念。関西弁で萌えられる人なら問題無いのでしょうが…。 （Javaを無効にしていると表示できません）  +++update：2004/02/21+++ |
| シナリオ | システム | ＣＧ | 音楽 | エロ | 萌え | 鬱 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ８０ | ７５ | ７０ | ８５ | ７０ | ７０ | ９０ |
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