素晴らしき日々〜不連続存在〜

HOME


ブランド

ケロQ

評価

75

ジャンル

狂気ホラーミステリー

発売日

2010/03/26

HDD

3.8GB以上

価格

8800円

原画

籠目、基4%、硯、karory

メディア

DVD-ROM

シナリオ

すかぢ

音声

有り

モード

CG、音楽、Hシーン鑑賞

プレイ時間

約29時間

備考

初回特典:原画集

シナリオ

本作を始める前に、昔プレイした「終ノ空」についてアタマリバースを試みたのですが、完全に記憶を取り戻すには至りませんでした。まぁ、あの作品は凡作程度の印象しかなかったので仕方が無いですね。そんなこんなで脳内が不完全なまま突撃したのですが・・・。結果は、それなりに読み応えがあって面白い部分もあるので悪くはない印象ですね。おそらく「終ノ空」の欠点を克服する為に修練されたのでしょう。ちょこちょこ進化の過程を垣間見ることができます。

インテリ用語と詩的な言い回しを多用することで難解なイメージを与える、ホラーミステリーって感じかな。自殺とか血生臭いグロ描写は相変わらず。ただ、堅苦しい哲学電波や、冗長で回りくどい妄想を軸とした発狂テキストを垂れ流されて、精神的に苦痛をきたしたのは否めません。面白みに欠ける日常会話と、リアルで暗い虐めを描写した鬱展開に耐性を持つことが、挫折せずにプレイするポイントになるでしょう。当然、中だるみは盛りだくさんですから、作者の特殊な自慰行為を生温かく見守る懐の深さと、独自の世界観に突貫する覚悟も必要です。

しかし、欠点は多々あるものの、物語を別視点から繰り返し見ていくことにより、謎を紐解いていく構成は見事に嵌っています。前半に散りばめられた事象に対して、後半の緻密な伏線回収は流石によく考えたなと感心させられました。でも、ループやザッピング特有の重複テキストに対するダレが発生するので、スカッとした爽快感は皆無でした。

死生観を扱った作品は暗い描写が多いのですが、本作では空に還すという禁忌と狂気に至る過程が、「終ノ空」より把握しやすいです。全体的に噛み砕いて丁寧に説明されている印象はありますね。と言っても、私の中ではテキストを水増ししたリメイクの範疇を超えるものではありませんが。一応、ハッピーエンドっぽいものはありますが微妙ですね。死に対する緊張感が感じられず、とち狂いながらも最後には救済されるという、お約束の妄想でお茶を濁すだけでは、何か達成感が感じられなかったです。

システム

別視点で繰り返すうちに謎が解けていくタイプのADV。選択肢はあるけどCG回収やエンディング分岐程度なので、基本的に一本道のループ型。動作は特に問題なし。既読スキップは高速。既読テキストで止まる場面が多いのはちと気になったけど。バックログはホイール対応で音声も再生可。ディスクレス起動可。

グラフィック

鑑賞モードでは差分抜きで160枚。その内、H絵が50枚。枚数的には十分に多いのですが、長編作品なのでイベント絵が足りないと思うシーンが多々ありました。絵は綺麗で質も問題ないレベルです。それと、グロ描写があります。血生臭いホラー絵がリアルです。あと、彩名は立ち絵よりイベント絵の方がいいかも。OPムービーは爽やかで心地良かったです。

サウンド

鑑賞モードに登録されるのは39曲。他にヴォーカル入りが7曲もあるのに、鑑賞モードに登録されないのは残念。感傷に浸れるしっとりしたピアノ曲がグッド。オルゴール系もイイ感じ。狂気を演出するホラー系の曲もいい味出してます。お気に入りは、ピアノの旋律が心地良い癒し系の「夏の大三角」。他には本作を代表曲とも言える「夜の向日葵」。素晴らしき想いが凝縮されて爽やかで気持ちイイ。

ヴォーカル曲で気になったのは、爽やかなロック調の「空気力学少女と少年の詩」かな。他も独自の世界観を演出する曲を揃えてたけど、特に印象には残らなかったな。あと、イベントとして挿入される、由岐のピアノ演奏をスキップできないのがウザイです。音声は問題ないレベル。

Hシーン

女教師が恥女化したり、公開羞恥プレイや獣姦があったりと、特殊シチュもあるけど、ヌキゲーではないのでエロさは普通かな。惨たらしい陵辱シーンもありますが。

実父の萎チンをペンで固定して強引に勃たせるとか、ちと笑った。
露出狂の変態ざくろや、ふたなり魔法少女リルル萌え。
女の子同士で貝合わせとか、レズぷれいが香ばしい。

卓司クンに女装させてヌいちゃうとか、ヤオイ系もあったり・・・
彩名のふたなり装備とか、彼女の膣を聖波動液で洗浄するとか神聖な儀式も・・・(ぇ
個人的には、ろりチックな羽咲とお風呂とか近親相姦がもう・・・。
ぶっちゃけ、

壊れた不連続世界が美味しい

キャラ

お気に入りは羽咲かな。やっぱロリ〜な妹属性は大好物です。(ぇ 姉御肌の由岐もいいけど。ショタ属性なら卓司クンは如何でしょう? 賢者モードに入ったらヤヴァいですが、狂人な妄想は某ガルーダもどきの逸材か?(謎)

すぐテンパって真っ赤になる「ざくろ」萌え。でも、ウジウジして流されるままの彼女がウザイと感じるのが、作者の意図だとしたら嫌な感じだな。そんな鬱ゲーで脳内を麻痺させたくない。彼女をサポートする科学オタク少女「希実香」の行動力はGJ。
でも、ボケボケトークに頭痛が・・・至上最狂の凍死コントここにあり。

ツンデレ鏡も萌える。特に照れて真っ赤になっても怒ってる振りで誤魔化すところとか。おっとりした司もそれなりにグッド。横山やすこ(笑)ってネタみたいなキャラだなw。主人公の一人である皆守は強くてカッコいいけど、ちとインパクト不足かな。もっと強烈な個性が欲しかった。

総評

所詮は「終ノ空」のリメイク。謎解きの楽しさはありますが、仕組まれた結果は予定調和でした。何か空想哲学的な考察や妄想ポエムが痛くてウザイです。もっと汎用的で分かりやすいエロゲー語に翻訳してたら化けたかもしれません。とにかく異色で人を選ぶ作品という印象です。巷に氾濫したありふれたキャラ萌えゲーと一線を画す、特殊なインテリ要素と宗教、狂気、鬱描写が大好物な人向けの珍品でしょう。まぁ、読解力が乏しい私には崇高な本作よりも、単純で庶民的な「モエかん」の方が肌にあっている気がしましたが。

何気に本作も「終ノ空」と同様に、何年かしたら記憶から消失しそうな予感があります。強烈なインパクトがないと忘却は輪廻するのかもしれませんね。かなり違った妄想テキストだけど、中毒性と言う意味では「ひぐらしのなく頃に」の方が好きだな。何やら電波気味な戯言を書いてる時点で、私の脳内が破壊されている可能性も否定できませんが。そろそろスパイラルマタイしないと駄目かもしれませんw。

(JavaScript有効時)

素晴らしき日々〜不連続存在〜

シナリオ

システム

CG

音楽

萌え

エロ

死生観

狂気

80

80

80

80

70

70

80

80



Update 2010/06/12  Copyright © yowamax