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車輪の国、向日葵の少女
ブランド あかべぇそふとつぅ 評価
ジャンル ヒューマンドラマADV 発売日 2005/11/25
OS Win98/2000/XP 価格 8800円
HDD 1.4GB以上 メディア DVD-ROM
原画 有葉 BGM PCM
シナリオ るーすぼーい 音声 有り
モード CG、音楽、Hシーン鑑賞 プレイ時間 約24時間
備考 初回特典:マキシCD、小冊子

はじめに
本作はA Profileのシナリオを担当した、るーすぼーい氏の商業デビュー作なので期待して購入しました。時間が取れずに長らく積んでましたが、やっとプレイする機会が出来たのでコンプしました。結果は……

「あんたも知っての通り、涙腺壊れるから」

あらすじ
罪を犯すと「特別な義務」を負わされる社会。罪人を更正指導する「特別高等人」という職業を目指す主人公・森田賢一は、その最終試験のため、とある田舎町を訪れる。「1日が12時間しかない」「大人になれない」などといった義務を負う少女たちと学園生活を送るが、「恋愛できない」少女・夏咲と出会ってから、賢一の歯車が狂いだす。崖にひっそりと建てられた自分の墓、山間洞窟に隠された父親の遺産が次々と賢一を追い詰めた。贖罪を問われることになった男が見た、車輪の国の真実とは……。重厚な世界観を軽妙なタッチで描いた、感動のヒューマンドラマ。

シナリオ
もう、このライターさんなら掌の上で心を弄ばれても許せるよ。日常会話も寒ギャグのセンスが良くて結構笑えました。特に賢一とお姉ちゃんの絡みは爆笑。全体的に真面目なシーンでも問答無用でギャグ入ってたりして白ける時もあるけど。とにかく後半の白熱した燃え展開が熱い。ぶっちゃけ萌えとエロ以外は最高級のテキストでしょう。

かなり読み応えあります。ヤヴァイです。時間を忘れて嵌りました。中毒性あるのでなかなか中断できません。気付くと数時間経過してるみたいな感じ。テキストも読みやすいので苦痛はなかったです。回想を上手く使った親切な補足説明があるので、難解な話が嫌いな人でもすんなり溶け込めるんじゃないでしょうか。

内容は義務を課せられたヒロイン達を救い自由にしてあげる純愛物語です。全5章構成の物語です。1章は世界観の説明に費やし、残りの章にヒロイン達の物語が均等に割り振られている感じです。見た目は単純そうですが実は奥が深いんです。計算された仕掛けとドロドロした騙しあいがあるんですね。何気ない出来事が伏線となってたりして驚かされました。

物語中ではヒロイン達を徹底的に法で縛り上げることによって自由を奪っています。ド派手な戦闘シーンもありません。彼女達を救う為の地道な頭脳戦がメインです。ヒロイン達と仲良くなって感情移入させてから一転してシリアス急展開。可哀相な状況に追い込み同情を誘って泣かせる、泣きゲーの常勝パターンですが、痛烈に心に響くリアルな心理描写によって思考を麻痺させられ、見事に感動へと導かれました。

システム
フリーソフトの吉里吉里を使用した選択肢で進む普通のADV。でも、全体的に重い。かなりマシンスペックが必要かも。特にメニュー表示が遅いです。

うちのポンコツマシン(P3−800MHz)では、画面がどよ〜んと表示されてイライラします。クリック時の反応も鈍い。1クリックで認識しないことが結構ありました。プログラムの起動もやたら遅いので一眠り出来そう。(汗) ディスクレス起動不可なのもマイナス。つーか、アニメ等の派手な特殊効果が少ないんだから、低スペックマシンでもキビキビ動くように作って欲しかった。

選択肢でオートセーブされるのはグッド。あと、各章終了時に毎回タイトル画面に戻されるのですが、ここで次の章に進まずに終了してしまうと、次回起動時に章が終わったという情報が継承されずに、進むメニューが消えてしまうバグが残っています。章の終わりではなくセーブしてから終了する癖を付けた方が良いでしょう。

既読スキップ速度は普通。でも、共通テキストが多いのが残念。1周目クリア後は殆ど作業可するので、残りはCGフル化してエロシーン回想を利用する方が賢いでしょう。この作品に限っては、マルチエンディングは無意味に感じます。まぁ、普通にプレイしても2周目以降は3時間程度で全CG回収出来ますが。バッグログは音声再生可。ジョイパッド対応は良いけど、各ボタンに自分で割り付ける機能がないので使い難い。結局、マウスと併用しました。

グラフィック
イベントCGは差分を除いて99枚。その内、エロCGは20枚。通常イベントCGは良質。背景は3Dっぽい感じだけど綺麗に処理されてます。特に向日葵の絵が綺麗。ただ、Hシーンは絵のバランスが崩れて変なところがありました。線画や肌の塗りもちょっとアッサリしてるかも。あと、低頭身にデフォルメされたカットインCGは面白いね。かなり盛り上げてくれます。

キャラデザは服装のバリエーションが貧困つーか、

いつも制服って明らかに変じゃねぇか?

もはや手抜きと言われても仕方ないでしょう。
普通、家の中だったらパジャマとかシマパンとか裸はあるやろ。<マテ
立ち絵は、バストアップと全身表示を使い分けて工夫してたね。でも、表情の変化が少ないような気がする。もっとコロコロ変わったら面白かったのに。
OPムービーはそんなにアニメがなくて派手じゃないけど雰囲気は良いね。

サウンド
全62曲。アレンジが10曲以上ありますが、それでも多いですね。質も問題なく良いです。泣きどころでは、きっちりオルゴール曲が使われています。個人的に「夏の花」や「and goes around」等がお気に入り。ほのぼのとして田舎にマッチした、ピアノの音色が心地良いです。

ボーカル入り3曲は全て片霧烈火さんが歌ってます。いつものメロディアスなナンバーと違って、しっとりして落ち着いた曲ですね。物語の雰囲気とは合ってるけどちょっと地味かな。味があると言えなくもないけど、あまり印象には残らないかも。

ボイスはキャラにシンクロしてて問題なし。特にお姉ちゃんと、とっつぁんがグッド。効果音も臨場感あった。

Hシーン
攻略キャラは4人でCGは一人当たり5枚前後。純愛系だから枚数的には普通なんだけど、オーソドックスなシチュで濃度は薄いです。まぁ、このライターさんにはエロ描写は期待してないけど…

大音風親子丼ぐらい出せやゴルァ!

…なんて贅沢を言っちゃダメですね。粗食に耐えましょう。(笑)
でも、スケバン京子先生は鞭使って欲しかったな。(ぇ
京子先生とマナが攻略できんのはめっちゃ残念。
チュパ音とか喘ぎボイスは結構イイ感じなんですけどねぇ。
如何せんテキストと絵がもう一つ。ハーレムっぽいエンドでえっちぃほすぃかも。

キャラ  ( )内の数値は萌え度
お気に入りは灯花タンかなぁ…。
でも、主食は…なつみん@幼少期。(・_・)☆ヾ(^^ )コラッ!
ウズウズウズ……や、ヤヴァイ、出そう……

チビッコなつみん萌えっ〜!!(爆)

っていうか、このゲンガーさんは、もっと炉を追求すべきです。
おっきいのはダメ〜! とろける低頭身にしてぇっ〜!!<おぃ

あと、ハードSのお姉ちゃん最高だよ。
声優の籐乃らんさんって、ラムネのななみん、みずいろのひよりん…等、ねこねこ系ぽんこつさんのイメージが強いのですが、今回は、それ散るの小町に似たマシンガントークが炸裂してますね。私的にはポンコツ系が好きなんですが、たまにはサドスティックなキャラもいいですねぇ。(ぉ

男性キャラでは磯野の変態ぶりが笑えた。あと、この物語の燃料…

とっつぁん、あんた渋すぎ!

東鳩の長瀬一族に対抗可能な濃ゆいダシ出まくり!ヒロイン食ってるYO。
主人公はかっこいいんだけど、微妙に鬱入ってるね。(苦笑)

日向夏咲 [ひなた なつみ] CV:新城麻奈 (70%)
孤独で大人しい少女。どもどもです。ぼーっとしてるよー。
ぺろぺろキャンディが好き。(゜ρ゜)よだれ(笑)

三ツ廣さち [みつひろ さち] CV:芹園みや (65%)
元気系ポニーテール少女。エロゲヲタって超キモイ…って
ガ━━━━Σ(゚Д゚;)━━━━ン!!

大音灯花 [おおね とうか] CV:紫華すみれ (70%)
ツンツンしてるけど恥ずかしがり屋。舌足らずな喋り方が萌え。
甘えてきた時に放出するツンデレフェロモンは強力。

三ツ廣まな [みつひろ まな] CV:神月あおい (70%)
人懐っこい異民のろりっ娘。無邪気な笑顔が萌え♪
ノリツッコミが棒読みで笑える。
もっと炉注射してあげたい…( ゚д゚)σ)´Д`)プニプニ〜 <餅ツケ!

樋口璃々子 [ひぐち りりこ] CV:籐野らん (70%)
謎の調教お姉ちゃん。通称:ハードS。(笑)

総評
超良作。とにかく話が面白くて嵌りました。1周20時間という長さですが、テキストが分かりやすくてスラスラ読めるので中だるみは感じなかったです。今回も、るーすぼーい氏の18番「どんでん返し」は健在。周到に張られた伏線と高度な洗脳術が驚きと感動を与えてくれます。

終盤の怒涛の急展開は流石ですね。まんまと騙されましたよ。ただ、不満点もあります。エロが薄いのは許容できますが、萌えがもう一歩なのとシステムが使い難いのは残念です。この点は、A Profileからあまり進化してません。それでも涙と笑いの感動的なヒューマンドラマという謳い文句に偽り無し。シナリオ重視の方にお勧め。

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車輪の国、向日葵の少女

Update:2006/05/14
シナリオ システム CG 音楽 萌え エロ 笑い 泣き
90 65 85 85 70 40 75 90

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