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終ノ空(ツイノソラ)
ブランド ケロQ 評価
ジャンル サイコ哲学ADV 発売日 1999/08/27
動作OS Win95/98 価格 8800円
HDD容量 最小1MB、最大200MB以上 メディア CD-ROM
原画 SCA-自、基4%、にのみい隊長 BGM PCM
シナリオ SCA-自 音声 無し
モード シーン回想 プレイ時間 約5時間
備考 廉価版による評価。発売日2001/06/15、価格3800円。

はじめに
このゲームはケロQのデビュー作です。以前にプレイした「モエかん」が面白かったので捕獲しました。さて、ダークパワーは如何ほどのものか…。

突撃結果
羞恥系のエロにケロQの潜在能力を垣間見ることが出来ます。(苦笑

あらすじ
突然のクラスメートの死。それは、世界の終わりをくい止めるための儀式だったという。世界の終わりが本当であるか否かなど、そんな事は関係ない…。学校という閉ざされた<場>の中で、その予言は<真>なるものとして受けいられていく。そんな中、一人の少年が、世界の終わりを宣言する。それは、<始まり>でも<終わり>でもない世界の到来の兆しだと彼は言う。それこそは『終ノ空』(ツイノソラ)。狂気に飲み込まれる学園、そして悪霊に憑かれたように自ら破滅に向かっていく。しかし、それは本当に破滅なのか? それとも…。

シナリオ
人の生死や存在意義を、非現実的な幻想世界を絡めて哲学的に描いた暗い物語。善と悪、天国と地獄は表裏一体だという解釈等を、輪廻転生の世界にまで踏み込んで説明しています。しかも、人間の弱さに付け込む某宗教団体を彷彿させる、狂気めいた終末思想での洗脳等、かなりダークな電波を放出して、生徒達が恐怖に怯え狂気の世界に侵食されていく様子が描いています。

ただ、テキストが難解で重く、巷に氾濫したエロゲーとは一線を画す異質な内容なので、万人には受け入れられないでしょうね。多分、特異な内容が理解出来るかで評価が二分するかと。結局、私には理解出来なかったですが…。と言うか結論が曖昧で意味不明な点が多いです。何かわざと難解な哲学で誤魔化しているようにも思えます。哲学も良いけどエロゲヲタにも分かるように噛み砕いて説明して欲しかったなw。

全体的にギャグが弱くキャラ立ちもパッとしません。もっと、美少女キャラを活かす演出が欲しいところ。

システム
懐かしのマクロメディア。あのファントムで使用された画像読み込みが激重の粗悪システムの再来かと思いきや、意外と普通に読み込んでいたので一安心。多分、以前と比べてPCの性能が向上しているせいかなと思ったり。

基本的に一本道のADV。同じ事件を4人の視点で追っていきます。1人クリアすると次は別のキャラの視点で物語が始まります。EVE等で使われているザッピングより単純で分かりやすいですね。複数視点は話が長くなると重複部分が増えて飽きやすいのですが、本作では上手く機能していたと思います。エンディングは琴美と彩名の2種類ありますが、一度クリアすると回想モードが使えるので、それで残りを確認するだけでも十分かと。

機能は超シンプルですが大きな支障は無かったです。会話部分は通常のADV形式、モノローグ(独白)は画面全体にノベル形式で表示されます。話も短く一本道の内容なので、テキストを読む機能と強制スキップだけでも何とかなります。セーブ/ロード機能は視点が変わった時に使うぐらいでしょう。フルインストール時にディスクレスでプレイ出来ます。

以下に不満点を挙げておきます。
・文字消去がメニューから選ぶ方式で使い難い。
・バックログ機能が無い。
・CGや音楽鑑賞モードが無い。
・ゲームの解像度(800×600ドット)へ自動的に切り替わらない。

グラフィック
話も短いですから当然でしょうが、イベントCGは少なめで違和感のある絵もちらほら。背景はかなりアッサリしていて塗りも粗いです。立ち絵のパターンはそこそこありますね。ギャグ漫画みたいに変な顔もあるけど…。キャラデザは美少女ゲーム系ですが、キャラの手や足が真っ赤に塗られていたりして、ピンポイントでホラーっぽさを醸し出しています。でも、いまいち萌えません。構図や身体のバランスに違和感があり、可愛くない絵が多いです。貧相な体型で指に爪が無いし妖怪っぽい。(爆

サウンド
かなりシンプルでインパクトが弱いです。おどろおどろしいホラーサウンドが鳴っていたような気もしますが…。ホラー映画みたいにもっと効果音に破壊力が欲しかった。音声が無いのも残念。

Hシーン
音声やチュパ音が無いので濃度の低下は避けられませんが、CG枚数はそこそこあったと思います。汁描写はもう少し頑張って欲しいな。何気に通常イベントよりHシーンの方がキャラ立ちが良いです。

羞恥系陵辱を中心に、拘束具やバイブ使用、浣腸によるスカトロ、放尿、69、フェラ、パイズリ等、シチュのバリエーションも豊富でエロに対する気合いは感じられますね。ビバ!ふたなり!!エロ魔法少女リルルで栄養補給。でも、精神的に追い詰めながら徐々に壊していく、琴美の恥辱プレイが一番美味しかったな。(爆

キャラ  ( )内の数値は萌え度
お気に入りは「琴美」。ケロQに弄ばれるキャラ第一号。(笑
水上行人ってインパクト弱いし薬物中毒患者みたいに貧相で顔色悪い。(汗
卓司の毒電波垂れ流しのぶっ壊れ方は強烈。

若槻琴美 (50%)
行人の幼馴染みで明るく活発な剣道娘。狂気の渦に巻き込まれ…。Σ(゚Д゚;)

高島ざくろ (20%)
世界の終わりをくい止めるため、自らの命を断つ。狂気の根源。(((((;゚д゚)))))

音無彩名 (50%)
全てを知り、全てを知らない。一であり、全である。ミステリアスな少女。

総評
ギャグも皆無だし世界観もダークであまり面白くなかったが、狂気の世界を哲学的なテキストで描いた特異性に惹かれる部分はある。哲学として不思議な疑問を詰め込んだのは良いが、一本の物語としての完成度としてはいまいち。何かパズルのピースが組み合わさる快感みたいなのが欲しかったな。ビジュアルの弱さも地味な印象を与え、無機質で味気ない幻想世界にしか見れずに、驚きの演出としても力不足。かなり読み手を選ぶ勿体無い作品だと思う。

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終ノ空(ツイノソラ)

+++update:2004/06/17+++
シナリオ システム CG 音楽 エロ 萌え 哲学
60 40 50 50 60 40 80

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